外道忍法帖 の商品レビュー

山田風太郎(著者)

登場する忍者の人数が…

[文庫ＯＦＦ]

登場する忍者の人数が40人以上と忍法帖最大級を誇る。ただ、そのために忍者一人一人の戦いは他の忍法帖ほどではない。

2024/05/19

2024年5月17日読了。スペインが切支丹に託した百万エクーの黄金の手がかりを握る15人の美女たちをめぐり、伊賀・甲賀の各15人の忍者たちが九州の地で死闘を繰り広げる…。久しぶりに読んだ忍法帖。つまらなくはないが、「俺は甲賀の○○」とか名乗った忍者が数ページ後に切支丹美女の忍法で逆襲を受け死に、伊賀忍者が漁夫の利で美女を倒すも死後に発動した忍法でこちらも死亡、というパターンが延々続くのでさすがに飽きが来る。忍者がチームで共闘したり過去からの因縁や色恋がある同士が戦ったり能力の裏の裏をかいたり、といった異なるパターンをもっと見たかったところ。大ボスたる「天姫」の正体も案外ストレートなもので、あまり驚きはない…まあ、忍法帖シリーズの中にこういうのがあってもいいのかな、という感じ。

2020/06/13

http://denki.txt-nifty.com/mitamond/2009/12/post-edcb.html

2017/12/11

島原の乱から10年後の長崎が舞台になっているのは出身者として嬉しいのだが。。。登場忍者が大杉（由井正雪一門15名＋松平伊豆守一門15名＋キリシタン女性15名＋マリアさま）、肝心の忍法合戦がペラペラになってしまっている。しかも冒頭ですぐ死ぬフェレイラの描写が一番丁寧なのは何やねん。かろうじてラストの収れんだけは救いありか。山風が好きな人だけお勧め

2022/04/15

三つ巴の目紛しい忍法合戦について行くのがやっとの豪華で罪な忍法帖。
呆気ない退場もあるが、一矢報いたり決死の術にかけたり、只では死なない忍者の執念が光る。
せつない酔いを一気に醒ます結びの一文の戦慄。そこに繋げますか～。壮大な設定に感服。

2009/10/04

15対15対15ってどんなよ?！って気にはなっていたんだが、もう凄い按配。序盤はえらく濃い展開だけど、後半は忍法合戦でばたばた死ぬ死ぬ。
忍法の説明もそこそこにばたばた死ぬんだけど、ここまで大量だと逆に面白いな…ある意味。