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顔のないテロリスト の商品レビュー

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2013/03/31

この作品のプロットは、スパイを題材にした小説に相応しく相当に凝っており、読み手を飽きさせない。イギリスの作家は、この点でのエンターテイメント性に優れていると思われる。世の中に紛争がなくなったら。。もし、この仮定が現実になったら困る連中が、秘密組織をつくりそこに世界の名だたる間諜組...

この作品のプロットは、スパイを題材にした小説に相応しく相当に凝っており、読み手を飽きさせない。イギリスの作家は、この点でのエンターテイメント性に優れていると思われる。世の中に紛争がなくなったら。。もし、この仮定が現実になったら困る連中が、秘密組織をつくりそこに世界の名だたる間諜組織のトップが名を連ねたら・・・というちょっとそら恐ろしい仕掛けが本書のテーマである。邦題の顔のないテロリストとは、この組織から依頼を受けて暗殺を手掛けるエージェントであり、彼とCIAのエージェント、マイケル・オズボーンとの戦いを縦糸に原題「行進の季節」に示されるアルスターにいまだに封印されているプロテストとカトリックとの争いを横糸に物語がつづられていく。ちょっと、想像ができない結末が逆に興味深い仕上がりとなっている。佳作

Posted byブクログ