写真との対話 の商品レビュー
銅版画の黒い刻線は、文字のストロークとは違って、細くはあってもそれ自体なにも意味しないから魅力のあるインクの跡である。それが平行して引かれ、さらに暗がりへと濃くなっていくにつれて、線の跡も定かでなく、さりとて墨の面でもない、目の結んだ繊地へと厚みを増して、そこに描かれているものが...
銅版画の黒い刻線は、文字のストロークとは違って、細くはあってもそれ自体なにも意味しないから魅力のあるインクの跡である。それが平行して引かれ、さらに暗がりへと濃くなっていくにつれて、線の跡も定かでなく、さりとて墨の面でもない、目の結んだ繊地へと厚みを増して、そこに描かれているものが窺い知れなくなる。気配はあっても輪郭が掴めないから、暗闇に目を鳴らす身体感覚となる。
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偶然か必然か、敬愛する2人の師匠が、この本で写真家として選ばれている2人であるので、私にとっては(あるいは教え子にとっては)必須購入。 でも、写真について考えるのにはかなり良い本であると思う。
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