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廃用身 の商品レビュー

4

126件のお客様レビュー

  1. 5つ

    35

  2. 4つ

    48

  3. 3つ

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 架空の雑誌などを持…

 架空の雑誌などを持ち出し、読んでいるうちにフィクションなのかノンフィクションなのか分からなくなってしまう話の進め方が巧み。著者は医者というだけあって、描写が妙にリアル。不自由な手足(廃用身)を切断してしまうという発想は、一般の人ではできないのではないか。今後の介護のあり方につい...

 架空の雑誌などを持ち出し、読んでいるうちにフィクションなのかノンフィクションなのか分からなくなってしまう話の進め方が巧み。著者は医者というだけあって、描写が妙にリアル。不自由な手足(廃用身)を切断してしまうという発想は、一般の人ではできないのではないか。今後の介護のあり方について、深く考えさせられる。

文庫OFF

これはノンフィクショ…

これはノンフィクション?フィクション??そう感じるほどリアルであり、また非日常的でもある。とにかく発想から、構成から、全て凄い。この一冊の本の中で読者に問題を提議し、読者の考えを振り回し最後は混乱させる。万人にお勧めできる内容ではないかもしれないが、目を逸らさずにはいられない…

文庫OFF

まずは漆原氏の遺稿の…

まずは漆原氏の遺稿の内容には驚愕をさせられました。 麻痺等で不要になった部分を切り落とす。 改めて考えさせられました。 切断されると五体の見栄えは悪い。 でも、麻痺等をしていれば五体は満足する動きはない。 むしろ邪魔でもあるのだろう。 でも、人はやはり見た目を重視するのだから、切...

まずは漆原氏の遺稿の内容には驚愕をさせられました。 麻痺等で不要になった部分を切り落とす。 改めて考えさせられました。 切断されると五体の見栄えは悪い。 でも、麻痺等をしていれば五体は満足する動きはない。 むしろ邪魔でもあるのだろう。 でも、人はやはり見た目を重視するのだから、切断という考えは痛々しい気もする。 だけど、リハビリをしても動く気配のない腕や足。 しかも、むやみに切り落とすのではく、本人の意思の尊重。 漆原氏の考えは時期が

文庫OFF

思わず唸ってしまうほ…

思わず唸ってしまうほどにとにかくスゴイ作品です。タイトルの「廃用身」とは、医学用語で”脳梗塞などの麻痺で動かなくなり、回復の見込みのない手足のこと”だそうです。本当に正しい選択とはなんだろう・・・現代の医療、介護について深く考えさせられるフィクションとは思えない秀作です。

文庫OFF

フィクションだという…

フィクションだという前知識を持っていたにも関わらず、「あれ?フィクションなのかな?」と思わせるような進み方。かなりハマッて読みました。

文庫OFF

2023/11/20

久坂部羊氏の鮮烈なデビュー作。 後半視点が複数になるあたりからの怒涛の登場人物印象ひっくり返し、何度読み返してもいい。 一つの視点にとらわれる危うさ、行動を突き動かす信念はどこからくるのか、など思うことは多い。 ぶっちゃけ、大好きです。

Posted byブクログ

2023/09/05

フィクションなのにすごくリアル 今後の高齢化社会を考えさせられた、と 読み物として読み応えあった 実際に介護が必要な高齢者の方が読まれた時に どんな気持ちになるのか気になる ネット小説『CUC』に関しては ふざけすぎの気もするが 初版発行から約20年経過の今、 高齢化社会は本...

フィクションなのにすごくリアル 今後の高齢化社会を考えさせられた、と 読み物として読み応えあった 実際に介護が必要な高齢者の方が読まれた時に どんな気持ちになるのか気になる ネット小説『CUC』に関しては ふざけすぎの気もするが 初版発行から約20年経過の今、 高齢化社会は本当に深刻で フィクションながら本当にリアルを感じました

Posted byブクログ

2023/08/14

大満足。読み終わったあとの幸福感がすごい。 終盤の展開に驚いた人も多いと思う。 内容もとても考えさせられる。是非読んでみてほしい。

Posted byブクログ

2023/05/29

読みやすさ ★★★★☆ 読後清涼感 ★★☆☆☆ 戦慄度 ★★★☆☆ 脳内映像度 ★★★★★ 没入度 ★★★★★

Posted byブクログ

2023/03/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

老人介護について憂いを持つ主人公の医師の前に現れたのは麻痺を患った90キロオーバーの男であった。男は麻痺の影響で皮膚に床ずれができており、治療も一向に進まない上にその体重からサービスを受けるのも一苦労で床ずれと家族の関係は悪化の一途を辿る。そんな中主人公はふと「四肢を切断する」という治療法を思いつくのであった。 そして恐ろしいことにこのストーリーはノンフィクションなのである。 言葉にできない拒絶感を抱きながらも医師目線でサクサク進むストーリーは軽快である。切断する必要のない四肢を切断するという行為をしながらである。患者の反応にも一切の嫌悪感を匂わせないのが逆に恐ろしいところである。 次第にエスカレートしていき、徘徊するから足を切断する。説得できないから誘導する。そうしていくうち唐突に話は記者視点に切り替わり、先ほどまでの文章が主人公の遺稿であることを知らされ、世間からの目へと切り替わっていく。そこで暴かれるのは暴力性や潔癖症的部分であり、人間の底知れない感情に打ちひしがれる。

Posted byブクログ