さよならの空 の商品レビュー
そう遠くはないかもしれない近未来のお話。オゾンホールの拡大を食い止めるかわりに夕焼けが消えてしまう、というなんとも切ない設定。SFか科学系の作品という先入観があったけれど、全然堅苦しくもない。郷愁、哀愁を感じさせる作品。お薦め。 ……ううむ、たしかに「夕焼け」って絶対に必要なもの...
そう遠くはないかもしれない近未来のお話。オゾンホールの拡大を食い止めるかわりに夕焼けが消えてしまう、というなんとも切ない設定。SFか科学系の作品という先入観があったけれど、全然堅苦しくもない。郷愁、哀愁を感じさせる作品。お薦め。 ……ううむ、たしかに「夕焼け」って絶対に必要なものではないんだよね。見ない日も多いし、見ていてもそう意識するわけじゃあない。でもそれがまったく見られなくなってしまう、となると、これが淋しくないって人はほとんどいないんじゃないかな。 しかも。こういう事態、まるっきり絵空事じゃあないかもよ? 数年後に起こってもおかしくないんじゃないかな。人類に警鐘を鳴らす作品とも思える。
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かなり好みの内容でした。最初はどう転がっていくのか全く 見えずに不安ながら読み進めていたのですが、一度転がり だしたら面白くて! 登場する人物にイヤな人がおらず、敵キャラだと思っていた キャラメル・ボーイですら超イイ奴じゃん!! 夕焼けってたしかに大人になってから...特にこの...
かなり好みの内容でした。最初はどう転がっていくのか全く 見えずに不安ながら読み進めていたのですが、一度転がり だしたら面白くて! 登場する人物にイヤな人がおらず、敵キャラだと思っていた キャラメル・ボーイですら超イイ奴じゃん!! 夕焼けってたしかに大人になってから...特にこの数年は 全く意識なんてしてないし、そもそも会社で仕事してると 見る事すらなくなってる...。 夕焼けが消失するって事は自分にとっては幼少の頃の 思い出が無くなるって事なのかもしれないです。 外で身体を目一杯使って遊んでいる時間が永遠ではなく そろそろ家に帰らなきゃっていう明確な何かだったし、その 色も含めて、子供の時間が終わっていく象徴だった気がします。 そんなことを想わせてくれただけでも、凄く意義のある 作品だったのかも。地味っぽいけど好きです。
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朱川湊人の長編。 これまで読んできたのとは毛色が違う作品だった。 ノスタルジックを前面には出さず、静かな心理描写の多い切なファンタジー(?) 夕焼けが消える世界への哀悼。
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夕焼けがとてもいとおしくなった。 今日、空がちゃんと赤く染まって 夕焼けを見られた事に感謝できた。 トモル、博士、キャラメルボーイが みんな温かくて優しいから 読んでてほこほこする。 最後の急展開にはびっくりしたけど、 希望を残して終わるからいい。 プロローグは、大人になっ...
夕焼けがとてもいとおしくなった。 今日、空がちゃんと赤く染まって 夕焼けを見られた事に感謝できた。 トモル、博士、キャラメルボーイが みんな温かくて優しいから 読んでてほこほこする。 最後の急展開にはびっくりしたけど、 希望を残して終わるからいい。 プロローグは、大人になった トモルじゃないんよなー・・・?
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もし、空から夕焼けが消えてしまったら――・・・ 新しく出来たオゾンホールの破壊を防ぐ物質。でもそれは同時に空から夕焼けを消してしまうものだった・・・ 私だったら最後どこの夕焼けを見に行くのかなあ、なんて考えつつ読みました。 ちなみに本の題名はお酒を飲みに行った時に石田衣良さんに付...
もし、空から夕焼けが消えてしまったら――・・・ 新しく出来たオゾンホールの破壊を防ぐ物質。でもそれは同時に空から夕焼けを消してしまうものだった・・・ 私だったら最後どこの夕焼けを見に行くのかなあ、なんて考えつつ読みました。 ちなみに本の題名はお酒を飲みに行った時に石田衣良さんに付けて貰ったらしいですよ。 他の作品だと、朱川先生は脚本でウルトラマンメビウスを手がけたとか(意外!
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オゾン層破壊を食い止める薬品をめぐる仮想話。登場人物が1冊の作品内では描ききれないほどギュッと詰め込まれていて飽和状態。
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表紙の通り、どことなく爽やかで心地よくて。テレサとトモル、キャラメルボーイとの 3人旅の部分が好きですねー。最後ももちろん納得したし、いつかトモルがテレサの 意志を継いで凄い発明をしてくれるんじゃないかと思いましたもの。おもしろかったー。
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夕焼けには郷愁のようなものを感じる。一日が終わることに安堵感と淋しさを感じながら家路につく思い出が誰にもあるからだろう。その家には母がいて夕食が用意されていて、そんな幸せな時間があったことを思い出す。フロンガスによるオゾン層の破壊が進み、移動するオゾンホールが出現するようになった...
夕焼けには郷愁のようなものを感じる。一日が終わることに安堵感と淋しさを感じながら家路につく思い出が誰にもあるからだろう。その家には母がいて夕食が用意されていて、そんな幸せな時間があったことを思い出す。フロンガスによるオゾン層の破壊が進み、移動するオゾンホールが出現するようになったとき人類を救う手段として空に散布された化学物質、その副作用として空は夕焼けを失った。その化学物質の発明者とふとしたことで一緒に行動するようになった少年、発明者をつけるサングラスの男、日本で最後の夕焼けとなる日、彼らは夕焼けと引き換えに大事なものに出会う。フロンはまだオゾン層にまで全部到達しているわけではないから今後オゾンホールはどんどん大きくなっていって、そのうち何かの拍子に本当にこんな移動するオゾンホールが出来るかもしれない。そして強烈な紫外線に脅える日がくるかもしれない。最近今までなんともなかったのに日光湿疹が出来るようになったと夏でも紫外線防止シャツとか長袖をきている人が周りにも何人かいる。それだけ紫外線が強くなっているのかもしれないと実感している。命のためには夕焼けのようなそれがなくたって生きていけるものが無くなっても仕方がないかもしれない。でも、やはりこの本の中の一般人たちと同じようにとても切なく淋しい思いをするだろう。優しさの中に近未来に訪れるかもしれない恐怖をみた気がする。
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始めのほうはおもしろかった♪ 最後はSF????みたいなファンタジー??みたいな感じで謎 (汗) 関係ないけど朱川氏って直木賞とったことあるんですね!
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夕焼けが消える世界というお話を淡々と描いてきてのこの展開。ちょっと驚いた。それぞれのキャラクター達の背景(特にイエスタデー、どうにも捨て駒臭くて)をもう少し書き込んでもらえたら、ぐっと来たかも。
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