談合しました の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
談合の経済学に続き、類似本を読破。 こちらは学者が書いたものと違い、実際の現場に居た人間が書いているので非常に生々しい。せっかくなのでドラマ化したら世間の注目を集められていいんじゃないかと思った。 自治体側が仕様変更にもかかわらず、価格変更無しで業者に丸投げする様子や、臆病で横着な役人が談合を助長しているといった項目が非常に現状をよく表していると思う。また入札時に形式のみを無駄に厳しく見ようとしている役所の様も描かれている。大切なのは判子の位置や向きじゃなく、価格だろう。一度の失敗をリカバーする余地のない様子は、無駄に緊張を強いるし、その割には肝心なところがザルである。新参者を入りづらくするシステムも、結局は役所が購入した製品を自分たちでその品質を確認できないからではないかと思う。 アメリカでは、最初に自白したものは罪を問われないという。また談合が発覚して、不当な利益と認識された金額は訴訟によって受注者から取り戻すといったことが起きるらしい。日本もこのあたりはマネをしてもいいのではないかと思う。 著者は基本的には反対の立場のようだが、談合が行われることによって守られている雇用もあると言っている。確かにその側面はあるかもしれないが、価格を業者がある程度コントロール出来る事で、コスト意識、コストダウンへの意識が低く、無駄に費用をかけているだけだと思う。競争によってその辺りをクリアできない会社は淘汰されるべきである。 と深く思った次第。
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ちょっとした興味で。 官製談合がよくわかる本。こんなこと(談合)やってても、外敵なんて山ほどいるから無駄なのになあ、と思うんですけど。
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