豚は月夜に歌う の商品レビュー
☆信州大学附属図書館の所蔵はこちらです☆ http://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BA71561770
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とても内容は良いので、多くの人に読んでもらいたいです。 でも非常に読みにくいです。周りくどいというか、翻訳本だからなのか・・・なかなか進みません。読書が好きな人、活字に抵抗のない人はぜひ読んでみてください。
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食用に殺される牛や豚、無理やり毛を狩られる羊やアヒルや雁。彼らの感情をわかった上で、彼らを屠り続ける生活を送るのか?作者の怒りが滲み出る。 言いようの無い心に痛みが残る読後感。
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どうぶつを食べることは必要なのだろうか。 私はベジタリアンではない。 肉を食べていて、時々気持ち悪く感じる。 テレビで家畜の牛が肉になるまでのドキュメンタリーを見た時から、牛肉に疑問を持つようになった。 ニワトリの肉が幼い鳥の肉だと感じるようになった時から、鶏肉をただおいしいと思えなくなった。 それでもベジタリアンではない。 人間に肉が必要ないものかどうか判断できないからだ。 本書は家畜であるブタ、ニワトリ、ヒツジ、ヤギ、ウシ、アヒルの感情の世界を描いている。 多くの人々が、家畜に感情はないと思っていることを知り、驚いた。 どうぶつたちだって感情があるのが当たり前ではないか。感情があるなしで食糧にするしないを決めてよいものなのだろうか。 食べられるためだけに生まれてきたどうぶつたちは、狭いバリケージに閉じ込められ、一生、陽の光を浴びることもなく、えさを与えられ、成長させられる。不自然に肥えさせられる。肉になるためだけに苦痛を強いられる。家畜の住む場所は生きものが生きる場所ではなく、肉製造工場。 人間のように家族を想ったり、生きていることが楽しいと感じたりしないから、どうぶつたちをどう扱ってもいいというのが、どうぶつたちを家畜化している人の言い分らしい。 本書は、どうぶつたちも人間と同じように歌ったり遊んだり楽しむ気持ちをもっているから、家畜化してはならないと主張している。 私の意見はすこし違う。生きものを苦しめる行為は必要最低限にしなければならないと考えている。 大量に肉を製造し、儲けようとする人がいるから、家畜が増え、苦しむどうぶつたちが増える。肉を安くたくさん食べようとする人たちがそれを支えている。命を物として扱ってはならないと考える。 どうぶつの権利を考えはじめると、残酷な事実を知らなければならないし、知れば知るほど買えないもの、食べられないものできないことが増えてくる。目をそらした方が楽に生きられる。 著者は、ベジタリアンだが、卵と牛乳がなかなかやめられないと言っている。どうぶつたちのことを思うのなら、肉よりも卵牛乳をやめたほうがいいらしいのだが、やめられないと告白している。 私も同じである。いろいろな理由でベジタリアンではない。 どうぶつたちの生きる権利を主張しながら、容認していることがある。いいわけかに聞こえるかもしれないが、できるだけ事実を知り、できる範囲でいいのだと思う。 たいせつなのは事実を知り、感じ、考えることではないだろうか。 生きることは苦痛ではない。 生きていて楽しいと感じる権利は、すべてに生きものの権利であると信じている。この本を読んで強く感じた。
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本書は豚、鶏、山羊、牛、アヒルといった主流の家畜について言及している。 その扱われ方、飼育環境やそれによって彼らにもたらされた問題。家畜化された生き物だということ。食肉に対する問いかけと生き物の死体を食べているという事実。そうした歴史と屠殺される現実から生み出される多種多様な感情の揺らぎ。 こういった物事を考えたくない人からすればずいぶんと気分の悪くなるものだからあまりお勧めはしない。 かといってこの本書にはそういった苦々しいものばかりではない。犬や猫といったペットとして代表的な動物とは異なる家畜化された生き物の表情豊かな部分や、愛らしい素振りを教えてくれる。著者も身に染みてそれを感じ取っているらしく、書いている文面は褒めちぎるように明快だった。 この作者が最も訴えたかったのは、「あなたが食べている”物”ではなく、あなたが食べている”生き物”というのが、私の問題にしたい点だ」ということだろう。 感情を持ち、家族がいて、配偶者も子供もいて、自由の喜びも感じるし敵には警戒心を持つ。ごくごく当たり前の生き物だ。
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