世界のイスラーム建築 の商品レビュー
イスラーム建築の特徴や地域・時代による違いが良く分かりました。そして、それ以上に著者の建築や都市への強い想いが伝わってきて、一緒に建築や都市が好きになれる良書でした。
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スペインのアル・ハンブラ宮殿、シリアのウマイヤ、モスクから中国の清真寺まで、世界各国のイスラム建築を紹介する。 『シナン』を読んだからには、イスラム建築のことを勉強せねば!と思い、見つけたのが本書。 しかし、イスラム建築のよさ、鑑賞法、味わいなどを紹介するというよりは、まさに「...
スペインのアル・ハンブラ宮殿、シリアのウマイヤ、モスクから中国の清真寺まで、世界各国のイスラム建築を紹介する。 『シナン』を読んだからには、イスラム建築のことを勉強せねば!と思い、見つけたのが本書。 しかし、イスラム建築のよさ、鑑賞法、味わいなどを紹介するというよりは、まさに「解説」「紹介」のための本と言ったほうがふさわしく、説明口調が苦手な私には、期待と違うものだっただけに少々読みづらかった。 とはいえ、世界各国に広がり、その国々で多彩な形成を遂げたイスラム建築を見るのは面白かった。新書なので写真は白黒だが、偶像崇拝をしないイスラム圏ならではの美しい幾何学模様やタイルは、白黒写真でも十分にそのよさが伝わってきて、実際に見てみたいと思わせるだけの魅力がある。 特に、作中で著者も言っている「ムカルナス」(鍾乳石の丸天井を意味するアラビア語。窪みのような要素が層を成して並んだ立体的な建築装飾のこと)は、ぜひともこの目で見上げてみたくなった。 ヨーロッパの教会などを見ると「荘厳」という言葉が思い浮かぶし、日本の寺や神社などを見ると「平静」な気持ちになったりするが、イスラムの建築は地理的にもその中間なせいか、どちらにも偏り過ぎない適度な尊さが感じられて好きだ。 円や球、アーチなど、緩い高さが多様されるせいか、欧州の「高さ」と日本建築の「平たさ」の中間にあって、なんだかとても穏やかかつ敬虔な気持ちにさせてくれる。
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いろいろな地域・時代を紹介しています。モスク・ドーム・アーチのいろいろな写真を同じページに並べて説明してあるのでとても分かりやすいです。 新書版なので写真がカラーじゃないのが残念(値段が安いのでしょうがないですね。。)
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