ハッピー・ボーイ の商品レビュー

ジェリー・スピネッリ(著者),千葉茂樹(訳者)

2019/06/29

私のベスト10に入る小説が「スターガール」という児童小説なのですが、
この「ハッピーボーイ」は、その男の子版。

「発達障害」「ADHD」などという言葉がまだ定着していないとき。
みんなよりつい変わった行動をしてしまう「ジンコフ」という男の子の
成長物語。

もうねー、とにかく心が痛いの！

ジンコフはいつも「ハッピー」になりたくてやった行動が、
少しずつ少しずつ、人を遠ざけていってしまう。
でも、その中から、少しずつ、信頼できる人もみつけていく。

小学校のときのハチャメチャなジンコフの行動は、
読んでいても気持ちがいい！
そして、中学校になったら「ジンコフ」はいなくなってしまう…
そう、だれとも変わらない、同調圧力に負けてしまったジンコフなのだ。
そのことが、特に悲しくなる。

でも、そんな中でもラストは、やっぱり「ジンコフ」だった！
そのラストシーンが、ぐぐっと胸に迫りました（＾＾）

2016/05/03

小学校3年生の時の教育実習生の先生がクラスにプレゼントしてくれた本。
好きだった。
今読み返してみると結構かなしい。

2014/09/10

読み終わったあとは、少しの寂しさと、温かさが残る。
不思議な後味です。

作者のジェリースピネッリは「スターガール」のように、あっといわせるような主人公が特徴的ですが、わたしはこの本のほうが自然で好きです。

何をやらせても今ひとつなジンコフ。
でもそんな彼の純粋さに、読めば読むほど引き込まれていきます。
誰かにお勧めの本はない？と聞かれたら、
一番初めに挙げる本です。

2012/12/22

ジンコフはいつだってハッピーなこどもだった。まわりが、彼をグズだってことに気づいても。
なにより、ジンコフの両親の偉大さによってジンコフのハッピーは守られていて、本当に素敵な家族だと思った。最初にページを開いたときは、もしかしたら、この話の男の子は家族にさえも理解されず許されずにいるのかもしれないと考えていた。風変わりな男の子が出てくるだろうことは、スターガールを読んでいたので分かっていたし。でも、そんなことは全くなく、ジンコフはきちんと家族に守られてハッピーだった。

2011/04/29

　ジンコフという純粋な男の子
　いろいろと考えさせてくれました。

　題名通り幸せな男の子な物語

2011/01/11

スターガールみたいなハッピーな物語だと思ったけど、話が進むにつれてだんだんさみしく切なくなってきました。でもジンコフが楽しければ、やっぱりハッピー・ボーイだと思います。

2010/07/13

少年ジンコフはちょっと変ってる。みんなよりグズだし、すぐ吐くし・・でも両親はとってもおおらかで優しい。ジンコフも学校が大好きだ。

2009/10/04

姪に借りてよみました。

周りから見たらちょっと　「グズ」な男の子
授業中とんちんかんな答えをする
気持ちが悪くなるような字を書く

でも、地理でＡをとったり、。
サッカーでゴールを決めたり
いなくなった近所の女の子を一生懸命さがしたりする。

あぁ、クラスにこんな子いたかも・・・と思いました。
「グズ」と言われたり　
運動会のチームからは　のけ者にされたりするけど
なんとなく、憎めない　ほっとけない彼は　ハッピーなんですね。

2009/10/04

純粋なままでいることの難しさ。
翻訳者さんの後書きから。
正にそうだと思います。
そう在れたらどれだけいいか。
そう在れることがどれだけ稀有か。
そう在ることがどれだけ苦しいことか。
自宅で、お一人で読まれることをお勧めします。

2009/10/04

「グズ」で、ものすごく字がヘタ、苦手のくせにサッカーの試合中はずっと走り回る主人公“ジンコフ”。しかし彼は、誰よりも学校が大好きで、誰よりも幸せである。
幸せというのは相対的なものではなく、自身が思うならその人は幸せに相違ない、という思いが強くなった。

純粋なものに対して、世界とはつくづく刺激的で残酷だ。