地球学入門 の商品レビュー

酒井治孝(著者)

2016/10/23

21世紀、私たちの前に立ちはだかっている人類の存続に関わる大きな問題は3つ．1)地球環境問題、2)人口(食糧)問題、3)エネルギー問題．これらの問題に人類が立ち向かう時、不可欠なこと2つ．1)地球とそのシステムについての地球科学的な理解と基礎知識、2)人間と地球をミクロに見ると同時に、マクロにグローバルにとらえる広い視点と総合的な判断力．地球科学を総合的に扱う書籍はこれまでなかった．本書は、地球科学の基礎知識と地球規模の現象の捉え方や考え方を概説している．
「本書はじめに」より要約

地球科学を専門にしていない私でも理解ができ、私の専門とする箇所についても、地球全体のシステムの中にきちんと位置付けられており、いい本だなぁというのが印象．
はじめに、に書かれているが、高校で地学を履修する学生は少なく、大学でも学ぶ機会があるかどうか分からない学問領域．でも、人間はすべからく地球に住んでいるわけであり、日々地球の様々な恩恵にあずかっていることを考えると、知らずに生きていくのはだめなんじゃないかと思う．
本書を読むことで、専門としない人たちにも自分が生活している地球がどういうシステムで動いているのか、私たちの生活にどう影響を与え、私たちの生活がどう地球に影響を与えているか、考えるきっかけになると思う．

2012/01/20

地球科学の教科書にしては珍しい、単著の教科書である（地球科学は多分野にわたる学問なので、教科書は基本的に共著）。著者の専門外の分野も比較的ムラなくまとめられ、単著の利点である一貫した記述が活きた好著

2011/01/13

地球科学を初めて学ぶ人でも読みやすく非常にとっつきやすい.またカラーの挿絵も多く綺麗なので楽しく読み進めることができると思うから.