かえっていく場所 の商品レビュー
小学生のとき国語の教科書で読んで以来の著者の本。 旅好きな人という認識しかなく、世代的にも沢木耕太郎的なノリかと思いきや全く違った。 もちろんどのエッセイにも旅が根底にあるのだが、旅先の描写に興奮させられるというものではなく、ごく個人的な感想がたくさんでまるで日記のような読み物だ...
小学生のとき国語の教科書で読んで以来の著者の本。 旅好きな人という認識しかなく、世代的にも沢木耕太郎的なノリかと思いきや全く違った。 もちろんどのエッセイにも旅が根底にあるのだが、旅先の描写に興奮させられるというものではなく、ごく個人的な感想がたくさんでまるで日記のような読み物だった。 それがかえって、本当に心に残る旅というのはそういう内省的なものだったよなと思い出させてくれる。 もっと椎名本を読みたくなった。
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椎名さんが、季節性のうつを抱えていて、閉所恐怖症のようなものも持っていると初めて知った。うつの時の文体は、全く違うんだねえ。別人みたいな文章になってる。
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椎名誠さんの本は、岳物語以来ちょこちょこ読む機会があるが、これは子供が独立して、武蔵野を引っ越す事になる話が入っている。 著者の人生、決断なので何ら文句はないが、長旅から帰って来くると、階段の上から顔を出して、「お!帰ったか」と言う風景や、毎晩プロレスごっこをした和室、夏にゲー...
椎名誠さんの本は、岳物語以来ちょこちょこ読む機会があるが、これは子供が独立して、武蔵野を引っ越す事になる話が入っている。 著者の人生、決断なので何ら文句はないが、長旅から帰って来くると、階段の上から顔を出して、「お!帰ったか」と言う風景や、毎晩プロレスごっこをした和室、夏にゲージュツのため、彫刻をして近所の人に怒られたベランダなどを引き払うのかと思うと、かなり残念な気がした。
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素晴らしい家族だ。 子ども達二人はアメリカで生活しシーナさんは相変わらず世界を旅し、奥さんはチベットへ。 子どもが独立すれば家族全員がそろって食事することなどめったにない。 この本が書かれて6年になるが最近の本を読んでも変わらなく活動的だ。 いつまでも楽しく酒をのみ旅をして好きな...
素晴らしい家族だ。 子ども達二人はアメリカで生活しシーナさんは相変わらず世界を旅し、奥さんはチベットへ。 子どもが独立すれば家族全員がそろって食事することなどめったにない。 この本が書かれて6年になるが最近の本を読んでも変わらなく活動的だ。 いつまでも楽しく酒をのみ旅をして好きな仕事ができるなんて最高だな~
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
バーベキューしたくなった、キャンプしたくなった、旅行ではない旅に出たくなった。 何気ない日常の風景(自分から見るとかなりの非日常なのだが)を何気なく書きつづっている。男と女の更年期障害、家族、友人、過去。その底流に流れているのが、老いへの不安とは読み取れるが、だからどうしろ、俺はこう思うという主張は読み取れない。”純私小説”は「岳物語」を読んだくらいだが、もっと躍動感あふれる、元気の出て来る小説という記憶があるせいか、その枯れさ加減には違和感、不思議さ、さびしさを感じる。しかし読者というものは、何と勝手なものだ。作家を老いさすことも許さないのか。
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国分寺書店のオババ、岳物語やあやしい探検隊シリーズを中高生時代に読んで楽しんでいたが、大学生になってからこれを読み、作品の背景というか、椎名誠という人がどんな風に生きていたかを感じ、しみじみとさせられた。
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あの椎名誠がこんなに弱っているとは思いませんでした。弱っているというと失礼にあたりますが、イメージが変わったしまいました。それでも色々と旅をしているのであまり変わってはいないのかも知れないですが。
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シーナの歴史、遡り。 同時テロの頃。 引越し 奥さんの精神不安定(不定愁訴症?) シーナのアルコール量増化 ガクの大学院進学 葉ちゃんの結婚
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著者も年を取ったなーとしみじみします。こどもは巣立ち、さてあとは夫婦二人でどうするか?と言うところで引っ越すことになりました。相当に世界中飛び回った著者がまだ日本に居る方が不思議ですが(子供は二人ともアメリカ)、本の雑誌が一番の理由かな。編集長ですから。
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