移民と現代フランス の商品レビュー
日本に移民が増えて問題になっていると感じたのでフランスの移民の現状について知りたくて読んだ。 2003年の本なので情報としては古かったかもしれない。 前半はとても面白かった。 フランスでの移民はポルトガル人、アルジェリア人、モロッコ人が多い事。 一番差別的に扱われるのはアルジェリ...
日本に移民が増えて問題になっていると感じたのでフランスの移民の現状について知りたくて読んだ。 2003年の本なので情報としては古かったかもしれない。 前半はとても面白かった。 フランスでの移民はポルトガル人、アルジェリア人、モロッコ人が多い事。 一番差別的に扱われるのはアルジェリア人である事。 アジア人は勤勉で真面目だと思われる為好意的に見られる事等。 後半は実際の移民の人達のインタビューが多く少し間延びしていたように思う。 移民でフランスで差別されていると感じても自分の国には戻りたくない人が多いのは分かる気がする。 イスラム教との同化等これからの日本にも同じような問題となりそうだなと思った。 現在のフランスの状態も知りたいなと思う。
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序文にて「私はフランスの生活が気に入っていたが、異国にいる感じのしないことが心のなかで負担になっていた。私は「自分の」国に留まろうと思ったことは一度もなかった。フランスの生活は簡単すぎ、つまらなさすぎ、静かで、退屈すぎるように思えた。私は闘い、人生を生きたいと願っていた。怠惰なイ...
序文にて「私はフランスの生活が気に入っていたが、異国にいる感じのしないことが心のなかで負担になっていた。私は「自分の」国に留まろうと思ったことは一度もなかった。フランスの生活は簡単すぎ、つまらなさすぎ、静かで、退屈すぎるように思えた。私は闘い、人生を生きたいと願っていた。怠惰なインテリのなかで半分眠ったように、「つつがなく暮らす」のはごめんだった。」 著書の人生に対するモチベーションがすごい。私も都会で生きるのってなんて楽なんだろうと日々思うので、地元の田舎で人生を歩まず楽して生きてる罪悪感があるんだけど、国ごと言語ごとってのはスケールが大きいな! 二十年前の著書だけど、現在フランスにおける人種差別はどうなっているんだろう?ちょっとは改善されているんだろうけれど、完全にはなくならないよね…?
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日本における少子高齢化対策として「移民」が必要との議論があることを思い起こし、本書を手に取ってみた。 フランスにおける「移民」の実態を知ることなく、「日本における移民」をかたることはできないだろうが、本書によるフランスの移民の実態は凄まじい。 フランス本国にいる移民数は43...
日本における少子高齢化対策として「移民」が必要との議論があることを思い起こし、本書を手に取ってみた。 フランスにおける「移民」の実態を知ることなく、「日本における移民」をかたることはできないだろうが、本書によるフランスの移民の実態は凄まじい。 フランス本国にいる移民数は431万人。もたらす社会的軋轢は「人種差別」「宗教」「文化」と多岐にわたる。 この「実態」を読むと、文化的な一体性が強い日本社会において多数の「移民」を受け入れることは無理なのではないのかとの思いを持った。 それにしても、読みにくい本である。 文体によるのか、考察の組み立てのせいか、あるいは訳者の力量かもしれないが、スムースに読みにくいと感じた。
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移民問題、女性やマグレブなどの弾圧や差別的なもの(的なものと表現するのは彼らの中でもその現状や受け入れ方に大差があるから)から描いたなかなか現実的なフランス像を取り扱っていた。 記事的に集められた体験が多く信用性は高いがイマイチ包括的な知識を得るには足りない。
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ルポ貧困大国アメリカと同時に読んだから、それぞれが抱える移民社会の難しさが似通っていることが発見だった。移民問題(?)とは縁が薄いと思われる日本にいては実感しづらいが、地続きとして周辺国が存在する欧米各国では、移民は当たり前のこと。国籍獲得の難しさ、そして国籍が無いことによる圧倒...
ルポ貧困大国アメリカと同時に読んだから、それぞれが抱える移民社会の難しさが似通っていることが発見だった。移民問題(?)とは縁が薄いと思われる日本にいては実感しづらいが、地続きとして周辺国が存在する欧米各国では、移民は当たり前のこと。国籍獲得の難しさ、そして国籍が無いことによる圧倒的不利な生活環境。実際の証言をもとに、それがリアルに描き出されている。
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フランスと移民を見つめた群像劇。民族・文化とアイデンティティを中心に広い視野で実によく研究されたレポートです。
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高校生の時に買って開いたものの、全く理解できず挫折した一冊を、大学五年目になってやっと興味深いと思いつつ読むことができた。 移民問題、差別問題、色々と言われてるけど、単純に彼らが期待しすぎてて嘆きすぎなんじゃない?というフランス生活中にまさに思ったことが書かれてて、すとんと自分の...
高校生の時に買って開いたものの、全く理解できず挫折した一冊を、大学五年目になってやっと興味深いと思いつつ読むことができた。 移民問題、差別問題、色々と言われてるけど、単純に彼らが期待しすぎてて嘆きすぎなんじゃない?というフランス生活中にまさに思ったことが書かれてて、すとんと自分の中に入ってきた。沢山の人の証言が載ってて、作者の偏った意見を押し付けられるわけじゃないのがとても読みやすい。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
フランスの移民のことなんかイスラム系の人が入ってきてるくらいしか知らなかったけど、 なんかすごい詳しく取りあげてあるから一人一人の顔が見えるっちゅうか・・・ 問題をマクロ的に扱うこと でも問題に関わっているのは一人一人違う性格・バックグラウンドを持った人間であること が伝わってきた。
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改めて、異文化ってわっからん。と思わずにはいられなくなった一冊。 読みやすくて面白いんだけど、リアルすぎて微妙に気持ち悪くなった。 でも、注釈がきちんとしたものじゃないから、論文には載せられない。
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低賃金労働者を必要とした時期(70年代)を中心に、旧植民地(アフリカ)や近隣諸国(アラブ)から移民を多く受け入れてきたフランスでの移民事情のルポ。 パリの裏道を歩いていたときに黒人が道幅いっぱいにたむろしていて、正直怖かったなぁと思いながら読んだ。 フランスではフランス人じゃ...
低賃金労働者を必要とした時期(70年代)を中心に、旧植民地(アフリカ)や近隣諸国(アラブ)から移民を多く受け入れてきたフランスでの移民事情のルポ。 パリの裏道を歩いていたときに黒人が道幅いっぱいにたむろしていて、正直怖かったなぁと思いながら読んだ。 フランスではフランス人じゃないと言われ、祖国ではフランス人と言われる、ということや、アラブ名では断られ続けた履歴書を、フランス人っぽい名前にして応募したらすぐ通った、というはなしなど、在日朝鮮人とかわらんなぁ。 アジア人はアフリカ系やアラブ系に比べて勤勉、まじめ、というイメージがあって差別されにくいらしい。たしかにアジア人は勤勉(オーストラリアの医学部の大半が中華・朝鮮・インド系で、白人なんてほとんどいないらしい)とはいえ、イメージが悪くないのはやはり、歴史的に見てそんなに関係して来なかったというのが一番大きいのだろう。基本的に隣国とは仲悪いものだし。 「アメリカのように」といったら基本的に日本人の文脈だと「アメリカだとこんなにいいのに、それにひきかえ日本は全くダメ」といいう意味だけど、これは(東京在住30年とはいえ)フランス人が書いただけあって、「アメリカみたいにダメダメ」という意味なのが面白い。
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