競馬の血統学(PART2) の商品レビュー
競馬の歴史は、血統の歴史であり、競走馬は血で走る。しかし、ここでの血とは、種牡馬のことであり、牝馬の血脈にスポットがあてられることはまれである。この本は、その「まれ」な議論を繰り広げる。 そもそも黎明時期のサラブレッドの牝系は、出生が定かではなく(牡馬も怪しいが)、それをもとにし...
競馬の歴史は、血統の歴史であり、競走馬は血で走る。しかし、ここでの血とは、種牡馬のことであり、牝馬の血脈にスポットがあてられることはまれである。この本は、その「まれ」な議論を繰り広げる。 そもそも黎明時期のサラブレッドの牝系は、出生が定かではなく(牡馬も怪しいが)、それをもとにした当時の血統書も怪しい。しかも、名繁殖牝馬の中には、未勝利、未出走のものも多く、また競走成績が優秀であっても、子供の数がせいぜい15頭程度であるため、その牝馬の繁殖可能時期に繁殖能力を云々することが難しい。こういった複数の理由から、牝系の血脈を語ることがなかなか金につながらず、勢いこれについて語られることは珍らしくなってしまうのだと思う(と本書にも書いてある)。 しかし、これを避けては、近代日本が生産した代表的競走馬であるトウカイテイオーやスペシャルウイークの誕生物語に迫ることはできない。明治維新直後、日本に輸入され、戦前戦後の混乱時期にも散逸することなく脈々と伝えられた日本血脈。また、同様な憂き目を見た海外牝系。絶滅の危機を迎えたそのような名牝血脈が青雲の志を持ったオーナーブリーダーを得て、その力を復活させ時代を代表する名競走馬を生み出す。それこそが、競馬のロマンである。 本書は、馬券にはつながらない。また馬主にとっても勝ち鞍にはつながらない。しかし、それだけではないのが競馬。本書は、それを再認識させてくれた。
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シーザリオ~シラオキ~フロリースカップ。キズナがいるからアレだけど、エピファネイアの血統は本当に魅力的。 http://www.ne.jp/asahi/behere/now/newpage189.htm
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競馬にはまっていた時に読んだ本。血統学ってかなり難しいんだけど、これはやさしく書いてあるので読みやすいと思う。ダビスタやWPなどゲームの世界からリアル競馬に突入した人にもオススメ。
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