国際音声記号ガイドブック の商品レビュー
筑波大学の授業科目「音声学概論a」の指定参考書。 言葉を対比できる資料。 各種の音声(記号)を、世界各地のことばの実例を挙げて解説する。第Ⅱ部では各地のことばの、母音空間、子音表が示され、非常に参考になる。さらに同一内容の文章を、翻訳してその土地の文字と国際音声記号で表現してお...
筑波大学の授業科目「音声学概論a」の指定参考書。 言葉を対比できる資料。 各種の音声(記号)を、世界各地のことばの実例を挙げて解説する。第Ⅱ部では各地のことばの、母音空間、子音表が示され、非常に参考になる。さらに同一内容の文章を、翻訳してその土地の文字と国際音声記号で表現しており対比しやすく資料価値が高い。 あまり聞きなれないマイナー言語も網羅する(第Ⅱ部の初めは「アメリカ英語」で安心していると、その次は「アムハラ語」で放出音!?と驚く)。しかし、吸着音を用いるアフリカの言葉といった音声学的に興味深い言語が取り上げられていないのが残念である。音声記号での表現の基にした話者の音声聴取時の年齢を併記しているが、それより誕生年を記すべきではなかろうか。 音声記号と発音の対応を解説する教科書ではない。用語の解説は無く、既習者が参照するのに適する。 目次 1.国際音声記号(IPA)とは何か? 2.音声記述とIPA一覧表 3.IPA表記の手引き 4.音素論の原理 5.簡略表記と精密表記 6.言語のIPA表記 7.IPAを使う 8.IPAの範囲外 9.若干の問題点 10.IPAと音韻理論 ○第Ⅱ部:IPAの使用例 アメリカ英語/アムハラ語/アラビア語/ブルガリア語/中国語(香港広東語)/カタロニア語/クロアチア語/チェコ語/オランダ語/フランス語/ガリシア語/ドイツ語/ハウサ語/ヘブライ語/ヒンディー語/ハンガリー語/イグボ語/アイルランド語/日本語/韓国語/ペルシア語/ポルトガル語(ヨーロッパ)/シンド語/スロベニア語/スウェーデン語/タバ語/タイ語/トゥカンブシ語/トルコ語
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