無情の世界 の商品レビュー
中編が3本。それぞれ全くバラバラな物語に読めるが、どこか現代的で狂っているという点で繋がっている。逆に言えば狂っている物語を様々な視点から描いているということ。個人的には「みなごろし」が好き。一人称で語られながら、いろいろな人が混ざり、群像劇になり、映画的な物語になる。本当に頭の...
中編が3本。それぞれ全くバラバラな物語に読めるが、どこか現代的で狂っているという点で繋がっている。逆に言えば狂っている物語を様々な視点から描いているということ。個人的には「みなごろし」が好き。一人称で語られながら、いろいろな人が混ざり、群像劇になり、映画的な物語になる。本当に頭の中に映像が浮かぶ作品だった。やっぱり阿部和重は面白い。
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流行っているので取りあえず読んだだけ。 頑張ってる若手が大切ですよね。でもこの方ももう中堅かしら。 突出している書き手が少ないせいか、独りよがりになりがちなのが目に障ります。でもそれぐらいの方が良いのかも知れません。
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インターネット時代である現代の、歪んだ奴らの大暴走の話、三本。 おもしろいけど、何となく哀しかったりむなしくなる話。 けいた さいしょのはなしだけよんだけどこわかった。 さとこ
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めちゃくちゃ怖かった。その分読み応えもあったと思う。 怖かったからまた違う作品を読もうと心に決めたまま、長い月日がたっている・・・。
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「トライアングルズ」「無情の世界」「鏖(みなごろし)」の3話収録。「鏖(みなごろし)」の印象が強すぎるのか、「無情の世界」の印象が薄い。 基本的に「トライアングルズ」が星4つ、「無情の世界」が星3つ+α、「鏖(みなごろし)」が星5つ。「鏖(みなごろし)」の端から見ていたら苦笑...
「トライアングルズ」「無情の世界」「鏖(みなごろし)」の3話収録。「鏖(みなごろし)」の印象が強すぎるのか、「無情の世界」の印象が薄い。 基本的に「トライアングルズ」が星4つ、「無情の世界」が星3つ+α、「鏖(みなごろし)」が星5つ。「鏖(みなごろし)」の端から見ていたら苦笑するしかない構図は、ある意味素晴らしいとしか言いようがない。
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阿部和重の話題の長編小説『シンセミア』。。。 でもそれを読む前にどーしてもどんな本を書く人なのか知りたかったんです。。 結果・・・はまりました。 処女作『アメリカの夜』もとても面白かったのですが、 やっぱりこっちの方が読んで欲しい。。 短編が三つ書かれています。どれ...
阿部和重の話題の長編小説『シンセミア』。。。 でもそれを読む前にどーしてもどんな本を書く人なのか知りたかったんです。。 結果・・・はまりました。 処女作『アメリカの夜』もとても面白かったのですが、 やっぱりこっちの方が読んで欲しい。。 短編が三つ書かれています。どれもすごく面白いです。 現代に蔓延る残酷かつ非情な日常をどーしてこんなにユーモラスにかけるんだろう? とても個性的な作家でずば抜けたセンスを感じます。 こんな本が書けたらなぁ・・・。 ともかく、野間文芸新人賞に輝いた作品。。小説の新しい楽しみ方を魅せてくれます☆
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芥川賞作家らしい、気味の悪い現代的エピソードがつづられています。うまいんでしょうけど、こういう世界はどうも・・・
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『トライアングルズ』…小学生の家庭教師がストーカーな話。そういうオチか! 『無情の世界』…イジメられっ子が公園でとんでもないものを見る話。キモオモシロイ。 『鏖(みなごろし)』…最低なチンピラ男が最悪な憂き目に遭う話。鬱憤を晴らすために半殺しじゃ済まさないというオチか? …三話に...
『トライアングルズ』…小学生の家庭教師がストーカーな話。そういうオチか! 『無情の世界』…イジメられっ子が公園でとんでもないものを見る話。キモオモシロイ。 『鏖(みなごろし)』…最低なチンピラ男が最悪な憂き目に遭う話。鬱憤を晴らすために半殺しじゃ済まさないというオチか? …三話に渡って“狡猾な自己主張”が肯定的に描かれている。反抗しない者に自己主張しない奴は愚鈍だ、という考え方。クレイマーやモンスターペアレンツに通じるものがあると思った。
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「鏖」にのめり込んだ。瞳と中学生の視点に立った時はもうオオタやばいと思った。主体性を持たないバカヤロウが暴走してる。
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野間文芸新人賞受賞作品。 やはり阿部ちゃんはただ者ではないと実感。 今まで読んだ阿部作品の中で最高傑作かもしれない。 阿部和重の文章と言うのは現代小説から欠かすことの出来ない「比喩」を徹底的に(意図的に?)排除している。 それはとても新しいし、現在他にそんな作...
野間文芸新人賞受賞作品。 やはり阿部ちゃんはただ者ではないと実感。 今まで読んだ阿部作品の中で最高傑作かもしれない。 阿部和重の文章と言うのは現代小説から欠かすことの出来ない「比喩」を徹底的に(意図的に?)排除している。 それはとても新しいし、現在他にそんな作家はいない。と思う。 この点、天才的な比喩を駆使する村上春樹とは対極の位置にいる作家と言える。 『トライアングルズ』 『無情の世界』 『鏖(みなごろし)』 の三篇が収録されているが、どれも良い。 とくに『鏖(みなごろし)』は一気読み間違いなし。 とにかく普通じゃないけど、面白い。 「のび太は放っておけ!あいつには構うな」
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