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夢があるなら追いかけろ の商品レビュー

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夢を持ち続けることは…

夢を持ち続けることは難しいがそれを追いかけることが叶うことにもつながっていく。

文庫OFF

2019/02/19
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

読み出したら止まらず、500ページを一気に読んでしまったほど、とて もおもしろかった。まさにドットコム・バブル時代のあだ花だったんだ ろうな。まだサービスがスタートしていないにも関わらず、1億ドル (=ざっと100億円だぜ)の投資が集まってしまう恐ろしさ。グローバ ルなサービス目指して立ち上がり前から5カ国にオフィスを構えて350 人の社員を集めてしまう恐ろしさというかなんというか。通常の感覚か らすると考えられないが、IPOで株価が高騰していたあの時代だとそ れがありえてしまったんだろうな。 印象的だったのはやはりいかに投資を集めるかという奮闘ぶりと、事業 を起こしていく上での人間関係の生々しさ。 『もう手遅れだ……この言葉を耳にしたとき、ぼくははじめて理解した んだと思う。ぼくらの生活の中心だった boo が、ぼくらが愛情といっ てもいいほどの情熱を注ぎこんできた boo が、あとほんの数時間でこ の世から消滅してしまうことを。パニックを起こすまいとしたが、全身 の感覚が麻痺していくのがわかった。頭の中に、昼夜の別なく熱心に働 いてくれたスタッフの顔が浮かんでくる。そして、ぼくらの未来を信じ て、1億3000万ドルもの資金を出資してくれた投資家たちの顔も。2年 にわたる作業、海外の5ヶ所のオフィスに、総勢350名のスタッフ。ぼ くを信じてついてきてくれたみんなをついに路頭に迷わせることになっ てしまった。ぼくはなにをしでかしたんだ? どうしてこんなことになっ てしまったんだろう?』 というプロローグのあと、すべての始まりから夢のような疾走の日々は 語られていく。複雑極まりないグローバルなビッグプロジェクト、銀行 や投資家たちとの丁々発止のやり取り、休むことなど知らないかのよう にそれら難問に挑んでいくエルンストやカエサ、パートリックなどのス タッフたち…。このあたりの情熱にはちょっと感動した。 自分が愛情をささげてきたWebサイトが閉じられるというのはどんな気 持ちなんだろう? 読み終わって最初のページにある『booを愛してくれ たみんなへ』というひとことを見て、少しだけ涙が出た。 あの頃のネットビジネスに関わったことのある人ならぜひ一読をお薦め します。

Posted byブクログ