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凧をみる武士 の商品レビュー

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舞台は江戸。その時代の情緒が満載で楽しめる短編集です。

文庫OFF

宝引の辰シリーズ第三…

宝引の辰シリーズ第三弾。毎回語り手が代わるので新鮮な気持ちで読める。

文庫OFF

2020/02/20

泡坂妻夫氏の時代小説もこれで何冊目になるだろうか。 当初、『鬼女の鱗』あたりから手を出したのだが、時代小説自体初めて読むと云うこともあり、不慣れな言葉が濫出してくることから自分には合わない物だと敬遠しており、『写楽百面相』の余りの専門ぶりにそれが頂点に達し、やや諦めの境地に至った...

泡坂妻夫氏の時代小説もこれで何冊目になるだろうか。 当初、『鬼女の鱗』あたりから手を出したのだが、時代小説自体初めて読むと云うこともあり、不慣れな言葉が濫出してくることから自分には合わない物だと敬遠しており、『写楽百面相』の余りの専門ぶりにそれが頂点に達し、やや諦めの境地に至った時もあった。 しかし、ここ最近は私自身がこなれてきたせいか非常に愉しく読め、本作もまた同様、読書の愉悦に浸ったのであった。 最初に宝引の辰シリーズを読んだ時は、泡坂氏のその洗練された文体を無味乾燥という風に受け止め、何とも特徴のない主人公だなと思ったがここに至り、その人情の良さが滲み出てたまらない人物となった。 本作は前半、温かみのある人情話二編で幕を開け、何とも清々しい余韻を残して終えるが、後半の二編はどちらも幸せを望んだ女性の死で幕を閉じる。江戸の町人同士のままならない生き方が泡坂氏の一歩引いた文体で淡々と語られ、更に切なさを助長する。特に各短編に混じられる当時の江戸風俗模様が物語のエッセンスとして活用されているこの旨さ!! 池波正太郎氏や柴田鎌三郎氏を読んだことがない私だが、それでも泡坂氏は本物の江戸を描ける作家だと確信した。

Posted byブクログ

2012/02/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

宝引の辰シリーズ3作目 今回はあまり職人色が強くない。憎しみとか恨みとか怨恨とかそういうちょっとドロドロした事象が原因のミステリーなので、カラっとしてない。それが不満。 唯一「雛の宵宮」は、お雛様に込めたメッセージがストレートな恋心の表れだったので、ほほえましい気持ちに

Posted byブクログ