京の大工棟梁と七人の職人衆 の商品レビュー

笠井一子(著者)

2022/09/18

職人さんというのは日本にとっていなくてはいけないものだ

懐紙一枚分の歪みがわかる畳職人。
色の違いをなくすために大豆の煮出しを使う石材職人。
出来上がったときが1番嫌だ、とこれだけの腕があるにもかかわらず、ああすればよかった、と思うところが出てくると。

季節によっても素材が違う材料や、手入れ怠らない道具と、妥協を許さないメンタルと、職人さんの腕が集結されてできたいいものは、壊れにくく、いたにくいものなる　昔のものは補修も可能でよくできている

2022/04/30

伝統的建築を支える大工、左官、
畳師などのインタビュー集。
かつて、職人の細部に
かけるこだわりを理解する
旦那衆みたいな人がいて、
それに応え、美意識を競うように
腕を磨いた職人の最後の輝きを
感じた。
数千万円の材木をいつか使うときに
買っておく数寄屋大工、
太陽光の向きを考えながら
微調整する畳師、
仕事のあり方の違いを考えさせられた。

2011/10/18

数寄屋大工、左官、表具師、錺師（かざりし）、石工、畳師、簾師、庭師の、８人の職人について、彼等の仕事への思いや辿ってきた人生などが綴られています。
本人の語り口調で書かれているので、読みやすい。

仕事の工程、材料について等、詳しく書かれてあり興味深いです。
現在では使われていない言葉や専門用語が出てきますが、一つ一つ調べながら読む楽しさがあります。

仕事への果てしないこだわりと共に、ものを作る苦しさが伝わってくる。
何をするにも、その準備が一番楽しいとは言いえて妙だと思った。
ジャンルを問わず「もの作り」に携わってる人、もしくは携わりたいと思っている人は感ずるものがある筈。