「第三の核」を求めて の商品レビュー
高校の時に読んだ本です。かなりおおざっぱに書けば20世紀が物理学の革命→生物学の革命と進み、これからは精神だろう!っというような本でした。非常に簡単で読みやすい本ですが、深い生命観・宇宙観と、科学の歴史や方向性、そして現代社会の方向性に関するおもしろい本です。
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(2007.06.21読了)(2007.04.03購入) 副題「物質、生命、そして精神へ」 死亡記事を読んで、この機会に著作を何か一冊読んでみようと思い、読みやすそうなこの本を入手し、読んでみました。 副題「物質、生命、そして精神へ」が示しているように、生命の永続性を支える仕組み...
(2007.06.21読了)(2007.04.03購入) 副題「物質、生命、そして精神へ」 死亡記事を読んで、この機会に著作を何か一冊読んでみようと思い、読みやすそうなこの本を入手し、読んでみました。 副題「物質、生命、そして精神へ」が示しているように、生命の永続性を支える仕組みとしての、DNAの研究を通して、生命と精神について考えようとしたものです。 見開きで、右に文章、左に図や写真という構成になっていますので、読みやすく、どんどんページが進みます。 第一部は、DNAについて書いてあります。第二部は、どうしてDNA研究を始めたのか。第三部は、生命についてです。 DNAというとワトソンとクリックによって解明された二重らせん構造をイメージしますが、いつごろ誰によって発見されたのでしょうか? 1868年末から1869年はじめごろ、スイスの生化学者、フリードリッヒ・ミーシャーによって発見されたということです。24歳のときです。(20頁) DNAとは何でしょうか。「DNAは高分子の物質で、その中には生物の生命活動をつかさどるすべての情報が刻み込まれています。」(18頁) ワトソンとクリックの二重らせんについての論文が発表されたのは、1953年5月です。(58頁)今から50年以上前です。 著者の研究の出発点は、「自我とは何か」「欲望とは何か」を自然科学の問題としてやれないか、ということです。(86頁) こういう発想は、ドーキンスの利己的遺伝子の考えに近いのではないでしょうか? 「物質世界→生命世界→精神世界」という方向で、人間とは何かに迫ろうと考えて、生命世界の謎を解明するためにDNA,ウイルスの研究を始めた。 精神世界への切込みまではたどり着けなかったようです。 (精神世界は、生命活動の一環なので、精神世界だけ独立してあるとは思えないのですが、どうなのでしょうか。) ●科学研究への提言(189頁) 「科学技術は科学者や産業のためだけのものではなく、全人類のためのものである。DNA時代が真に人類のためになるには、原子力開発のときのように後追いにならぬよう、研究成果の公開だけでなく、やろうとする研究の目的や方法の公開を前提とした一種の事前評価機構を、広く世界的に一般の人々も含めて作っておく必要がある。」 著者 渡辺 格(わたなべ いたる) 1916年 松江市生まれ 1940年 東京帝国大学理学部化学科卒業 東京大学、京都大学、慶応大学、北里大学の教授を歴任 1978年 日本分子生物学会を設立し初代会長 1987年 勲二等旭日重光章を受賞 1988〜94年 日本学術会議副会長 慶応大学名誉教授 2007年3月23日 動脈瘤破裂のため死去、90歳 (2007年7月10日・記) (「BOOK」データベースより)amazon 20世紀の科学は、アインシュタインの相対性理論とボーアの量子力学により幕が開けられ、『物質』の実体が解明されることから始まった。1953年にはワトソンとクリックによってDNAの二重らせん構造が発見され、『生命』の本質が解明されることとなった。きたるべき21世紀において、人類はいよいよ『精神』の謎に迫ろうとしている。果たして「原子核」「核酸(DNA)」に続く、「第三の核」は存在するのか?その正体とは。
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難しい言葉が使われていないので、読みやすかった。色々となるほどってことは、多かった。 植物は、やはりこれから重要だな〜と思った。
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