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学力崩壊 の商品レビュー

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2010/07/25

もうずいぶん昔の本ということになる。この10年間で、ずいぶん「予言が当たった」的なこともあったように思う。 うんと雑に言うと、受験をすることはそんなに悪いことじゃなくて、子供にあんまり負荷をかけないような教育はおそらく子供をだめにする、特にアメリカのまねをして「ゆとり」とかいっ...

もうずいぶん昔の本ということになる。この10年間で、ずいぶん「予言が当たった」的なこともあったように思う。 うんと雑に言うと、受験をすることはそんなに悪いことじゃなくて、子供にあんまり負荷をかけないような教育はおそらく子供をだめにする、特にアメリカのまねをして「ゆとり」とかいっていると、日本の未来はとんでもないことになるぞ、という話である。 生涯にわたる学習が絶対大事であるというのは前提である。だから、義務教育終了の時点で、学び続けようと思うだけの何かを子供たちの中に作っておかなければならない。問題はその方法である。 この作者の場合には、あくまで外発的な方法をメインに考えているような気がする。もう少し露骨にいうと、「勉強すると得をする、しないと損をする」という状況の中に子供を投げ込むことによって、子供は学ぶことの大事さを体と心で知っていく、という感じだろうか。 正直、当たっているところもあると思う。 どうもこの10年、理想の掛け違いみたいなことが起きてしまっていて、意図が誤解されながら、結局つまらない足の引っ張り合いをあちらこちらでしながら迷走せざるを得なかったのが日本なのかなって思う。 教育の世界も例外ではない。この本の作者は本気で日本の未来を憂いているのはよくわかるんだけど、そして言ってることにうなずける部分だってちゃんとあるんだけど、だけど、結局足を引っ張り合っただけになってしまった部分が大きいんじゃないかなと、10年たって改めて感じたりするのである。

Posted byブクログ