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関係発達論の展開 の商品レビュー

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2017/12/23

『関係発達論の構築』(ミネルヴァ書房)の続編です。前著が理論編だったのに対して、本書はエピソード記述に基づく具体的な考察が展開されており、読みやすいと感じました。 序章は、「家」制度が崩壊し核家族化と個人主義が進んでいく現状と、そのなかで子どもを育てることの難しさについての議論...

『関係発達論の構築』(ミネルヴァ書房)の続編です。前著が理論編だったのに対して、本書はエピソード記述に基づく具体的な考察が展開されており、読みやすいと感じました。 序章は、「家」制度が崩壊し核家族化と個人主義が進んでいく現状と、そのなかで子どもを育てることの難しさについての議論がなされています。個人的にはこうした状況論的な議論にはあまり関心を惹かれないのですが、著者の研究がアクチュアルな関心に裏打ちされているのを知ることができました。 第2章以下では、著者の『原初的コミュニケーションの諸相』や『両義性の発達心理学』(ともにミネルヴァ書房)でもとりあげられた事例が豊富に参照されており、誕生から満1歳までの発達心理が細やかに考察されています。

Posted byブクログ