沈まぬ太陽(4) の商品レビュー

山崎豊子(著者)

2012/04/20

御巣鷹後の企業復活に向けた話。前向きなはずが、しがらみだらけの企業なだけに、総理から指名されたカネボウの会長も四苦八苦。普通が普通じゃない親方日の丸って本当に恐ろしい。

2011/07/08

王道を行く労務政策で定評のある国見が会長になり、その会長室づけの部長として抜擢された恩地。

ただ、腐敗の進んだ社内の反発分子の反感を買い・・・・

正義を貫くには王道に徹するべきだけど、社会人たるもの周りの状況をよく見て、空気を読まないと大変なことになるぞ。。と改めて感じる内容です。。

2011/03/28

いよいよ国見体制が国航にメスを。しかしこちらは、いつのまにか、Black企業を特集した週刊誌を読んでいる様な気分に。しかし組合ってなんのためにあるのやら。

2013/04/21

墜落事故の責任を取り社長は辞任。総理が関わり次期会長として紡績会社社長が就任した。これにより恩地は会長室の部長に抜擢された。相対する複数の組合を統合せんが為に動き出したが、そこには官僚あるいは社内においても数々の利権が巣くっていることが浮き彫りにされてきた。

2010/03/22

事故後の組織改革の様子が描かれていく巻。映画では国見会長＝石坂浩二、利根川総理＝加藤剛、龍崎参謀＝品川徹でした。図書館予約数は4（2010/03/22現在）です。

2009/11/09

　御巣鷹山墜落から立ち直りをはかるため、総理自らが次期会長を決め、国民航空に航空関係者で無い人間を送り込んだ。

　送り込まれたのは、関西の繊維会社の会長である。

　このあたりは、まだ第２次世界大戦が続いているのではないのかと思わせる、駆け引きが続く。いや、彼らには続いているのだろう。戦死した、家族、親戚、そして友人たち。その思い出が、今現実として立ちはだかっているのである。

　本気で社風を変えようとする会長は、今までにない会長室という組織を作り出した。そこに、主人公である、恩地と、同期で労働組合の副委員長を務め、エリートコースを歩んでいる仰天が机を並べて仕事をすることになる。

　さらに、腐った組織は、どこまでも腐っており、その膿は奥深いところまで到達しているようであった。

2009/10/04

会長室編(上)では様々な利権、着服、横領、横流しの手法と、政治家、官僚、経営上層部、周辺企業が甘い汁を吸い続ける構造がひたすら描かれている。
真面目に誠実に働いている人が虐げられ、責任感も倫理もない人間たちだけが美味しい思いをする。
ひどすぎる…
ただそれだけの本だとしたら面白くもなんともないわけで、最終巻でなんとかして欲しいものだけど、今現在の日航の経営破たんの状況を見るにつけ、期待はできない…

オレは死後の世界なんてないと思ってるけど、実際なかったら、生きている間どんな悪いことをしても、人に迷惑をかけても、自分だけがいい思いをすればいいという価値観が人間社会にははびこってしまうと思う。
そして実際そういう人たちが日本にはいっぱいいる気がする。
モラルハザード。
科学の発展が神を殺し、神の喪失は人間社会をも崩壊させてしまうんじゃないだろうか?

なんてことを思っていたらあるニュースが目に付いた。
ダーウィンの進化論をテーマにした映画がアメリカで上映拒否にあっているという。
理由はなんとアメリカ人は進化論を信じていない人、神を信じている人が多数だという。

そのこと自体は驚きでどうかとも思うが、少なくとも神を信じ、罪と罰の意識を持って生きている人が多いなら、それはそれで救いがあるとは思う。

2009/10/04

週刊新潮連載時、週刊新潮がJAL機内から姿を消したというエピソードを持つ『沈まぬ太陽』。報復人事、御巣鷹山、利潤追求…、その人間模様と社会性、壮絶な事故の描写は他の追随を許さない生々しさがあります。『白い巨塔』の財前＆里見助教授を彷彿とさせる恩地＆行天の対決も怖い…。巻末の取材協力者と主要参考文献の一覧も圧巻です。

2009/10/07

墜落事故の後、新会長に就任した国見の組織改革が始まった。主人公・恩地は、ご遺族係から突然、会長室の部長に抜擢された。だがそこには、政・官・財を巻き込んだ暗闇が繰り広げられていた…。権謀術数に溺れる会社の魑魅魍魎、利権を貪る政治家と官僚。航空会社を蝕む腐敗の構造が、しだいに白日の下にさらされるが…。航空会社の“闇の構図”を描き切った今世紀最後の傑作。

2009/10/04

J○Lの話
御巣鷹山の事故の前後を描く

人の摩擦、葛藤、思いが交錯する

人に勧めたくなる1冊(1冊ではなくシリーズ)