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嗤う伊右衛門 の商品レビュー

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31件のお客様レビュー

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四谷怪談の新解釈。と…

四谷怪談の新解釈。と言っても、オリジナルを知らないので、どの辺りが新しいのかは分からないのだが、巷説百物語シリーズの又市も登場し、楽しめた。数年前に初めて読んだときは、知らない昔の言葉が沢山出てきて、何の話だか分からないくらいついていけなかったが、百物語シリーズを読んだ後なので、...

四谷怪談の新解釈。と言っても、オリジナルを知らないので、どの辺りが新しいのかは分からないのだが、巷説百物語シリーズの又市も登場し、楽しめた。数年前に初めて読んだときは、知らない昔の言葉が沢山出てきて、何の話だか分からないくらいついていけなかったが、百物語シリーズを読んだ後なので、すんなり読めた。

文庫OFF

「四谷怪談」をモチー…

「四谷怪談」をモチーフとして、江戸の闇にうごめく愛と憎、美と醜、正気と狂気を描いた傑作怪談。ある意味、これが究極の愛のかたちかもしれない…。

文庫OFF

2016/09/26

泉鏡花なんたら賞を取ったとかどうとか。うん、確かに、変態だし。冷静になって見てみると、二人とも頭おかCのである。冷静に考えれば、基地外なのである。なんだけども、なんだろうか、このムードというか、ちょっと古典っぽく書かれてる感じとかで、いつの間にか、なんとなくそれっぽい雰囲気がして...

泉鏡花なんたら賞を取ったとかどうとか。うん、確かに、変態だし。冷静になって見てみると、二人とも頭おかCのである。冷静に考えれば、基地外なのである。なんだけども、なんだろうか、このムードというか、ちょっと古典っぽく書かれてる感じとかで、いつの間にか、なんとなくそれっぽい雰囲気がしてきて、騙されてしまう。いや、もちろん変態なのが悪いわけではなくて、それはまぁ良いんだけど、ついでにツンデレっていうか、しかも行き過ぎって言うか、お岩さんの発狂っぷりも半端ないし、恐らくはそれを受け止めたであろう伊右衛門の変態っぷりも半端ないし、もう後半の突っ走りっぷりはもう止まらない。まさにノンストップジェットコースタームービーっていうか、そういうの昔あったような、ぞくぞくして楽しめたのでした。

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2013/05/21

伊東さえいなければ、伊右衛門とお岩は幸せに暮らせたのかなぁ。それにしても純愛だねぇ。蛇とねずみがどっから湧いたのかがよくわからないけど。何かの象徴だったのかなあ。

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2013/03/27

読んでいて、胸が詰まりそうになるほど 切ない。けれど、読み終われば、爽快感と、暖かいものが残った。 人に左右されず、常に凛とした姿のお岩さんは、本当に美しく感じた。 時代物なので、私には難しい単語や、漢字が多く、読み進めるのに多少苦労しましたが、 それでも面白かったです。

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2014/02/21

鶴屋南北・小山内薫に続いて京極版お岩さん。 四谷怪談の筋もうろ覚えのまま「嗤う伊右衛門」として読んだときにも十分面白かったけれど、これはパロディとして読んだほうが断然面白い。 巷説に寄せながらエンターテイメントの面白い部分も使って、エピソードもキャラクターもいったんバラしてから役...

鶴屋南北・小山内薫に続いて京極版お岩さん。 四谷怪談の筋もうろ覚えのまま「嗤う伊右衛門」として読んだときにも十分面白かったけれど、これはパロディとして読んだほうが断然面白い。 巷説に寄せながらエンターテイメントの面白い部分も使って、エピソードもキャラクターもいったんバラしてから役を振り直して京極夏彦の小説に構成し直してある。 筋は身も蓋もなく言ってしまえば、男たちがこの女は俺のもんだと言ってる話。 だから筋だけ説明しても意味がないんだ。全部読まないと良さはわからない。 女たちは力がなくて敗れるけれど、思い通りにはなってやらない。 コミュニケーションがどこもかしこも断絶していて、「嘘も方便」は間違った運用をなされる。 私は今の人だから、今の人向けに書かれたこの本のなかの「家意識」や「妻女の役割」が肯定的なものとして書かれたわけではないと理解できる。 しかしその意識を持った登場人物たちを愚かに書くわけではない(時代の中では当然の思考として描かれる)から、これはこれで筋が通っている。 こういうのを今を知らない百年後の人が読んだら、私が小山内薫の「お岩」に抱いたのと同じような違和感を持つのかもしれない。 と、思ったら「お岩」を読み違えたような気がしてきた。面白いなー。 歌舞伎の四谷怪談は上演の日程に合わせて一日目と二日目、忠臣蔵と四谷怪談が対になるように造られた部分が多くあったらしい。 この本もそのように、少しずつ重ねてずらしたエピソードがたくさんある。 皮剥ぎ・守袋・蛇・鼠・「首が飛んでも」など、気づいてみればうまいなーと思う。 あげられている参考文献を全部読んだらさらに面白いんだろうな。 「お岩」は岩の父の暗くなった視界から始まる。 「嗤う」は蚊帳のぼやけた視界を厭う伊右衛門から始まる。 比べて読むと面白い。 表紙が美しくない。読むだけならいいけど手元に置くなら単行本のほうがいい。 解説は高田衛。文献をあげてくれるのはいいけど散漫でこの解説は蛇足かもと思いながら読み進めたら、「驚愕の京極である」で一気に脱力した。 なんかこの人好きだ。

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2012/11/18

闇や蚊帳に映る陰の描写が暗くてよい。登場人物各々の生い立ちや歪み、狂いぶりも細かく描かれてどんどん読めた。哀しい話だ。映像もみたいな。

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2012/10/06
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

最初は、ん?ん?この細切れに出てくる人と筋は覚えておかないといけないのかな。これ本筋にまだ入ってないんだよね、って感じ。 半分過ぎた頃、気づけばお岩さんと伊右衛門を全力で応援してました。 いつもながらこの作家さんの話は本筋に入るまでがちょっと辛い。 入っちゃえばもう先が気になって気になって仕方なくなって、前半の倍くらいのスピードで読めてしまうのがすごい。 人物描写も濃くてのめりこめる。 しかしこれはミステリー・・・? なんにしても良かった。読んで良かった。

Posted byブクログ

2012/02/15

四谷怪談。お岩さん。目の上がただれた幽霊。それくらいの知識しかない状態で読みました。京極夏彦は姑獲鳥の夏を読んでそのオチはないだろう!と思ってちょっと敬遠してたんだんだけど、この話は良かったです。 登場人物、オリジナルの人はほとんどいなくてみんな原作にもいる人達なんですね。それを...

四谷怪談。お岩さん。目の上がただれた幽霊。それくらいの知識しかない状態で読みました。京極夏彦は姑獲鳥の夏を読んでそのオチはないだろう!と思ってちょっと敬遠してたんだんだけど、この話は良かったです。 登場人物、オリジナルの人はほとんどいなくてみんな原作にもいる人達なんですね。それをうまく使って生き生きと見せているところがすごい。 お岩さんの凛とした態度がカッコいい。最後は切ない。 でも、映像で見たら怖いんだろうなぁ。

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2011/10/02

物語は流石京極夏彦、原作を巧みに組み直し、読み応えある作品になっている。 しかし、伊右衛門、岩の主人公らが、実直、正しさという性格を貫き通す様は、読んでいて偏執狂かくあらんと思うほどで、とても感情移入出来るものでは無い。 結局最後まで主要人物の行動に自分なりの納得をつけられず、少...

物語は流石京極夏彦、原作を巧みに組み直し、読み応えある作品になっている。 しかし、伊右衛門、岩の主人公らが、実直、正しさという性格を貫き通す様は、読んでいて偏執狂かくあらんと思うほどで、とても感情移入出来るものでは無い。 結局最後まで主要人物の行動に自分なりの納得をつけられず、少々消化不良。

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