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シェエラザード(上) の商品レビュー

3.7

11件のお客様レビュー

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2013/10/25

戦時中、軍に徴用された豪華客船「弥勒丸」の引き揚げを謎の中国人が以来することから始まる物語。 リムスキー・コルサコフさんの『シェヘラザード』がテーマ曲っぽい感じでした。 戦時中はいろいろあったんだろうけど、やはり浅田さんの本には心底悪い人間は出てきません。 ただ、ちょっとお話の...

戦時中、軍に徴用された豪華客船「弥勒丸」の引き揚げを謎の中国人が以来することから始まる物語。 リムスキー・コルサコフさんの『シェヘラザード』がテーマ曲っぽい感じでした。 戦時中はいろいろあったんだろうけど、やはり浅田さんの本には心底悪い人間は出てきません。 ただ、ちょっとお話の中心がどこにあるのかわかりにくかったな…。 先に言っちゃうと、結果的にこのお話はプロットが破たんしています。 伏線の回収もできずに終わるので、読んでがっかりだった初めての浅田作品になっちゃいました。

Posted byブクログ

2013/08/24
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

終戦直前に米軍に攻撃され、2300人の生命と共に台湾海峡に沈められた日本豪華客船「弥勒丸」の謎の運命、海底からの引揚げをめぐる数々の不思議な事件、それに立ち向かう昔の恋人男女のロマンス、当時の真相を知る人との偶然の出会い。ミステリーというよりも、エンターテインメント小説。この人の本はいつもハイトーン、快ピッチで読めます。

Posted byブクログ

2011/12/16

日輪の遺産が面白かったので浅田二郎2冊目。まだ上しか読んで無いが全体像が日輪の遺産と似ていて面白い。

Posted byブクログ

2011/11/16

現代と第二次大戦中を行き来する、良くできたエンターテイメント作品。そのクロスオーバーっぷりに、不思議な読後感が残った。

Posted byブクログ

2011/09/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

なぜこの本にたどり着いたのかハッキリと覚えていないが、読んで良かったと思える作品。 我々の世代に引き継がれているこの世界では、幸福は当たり前に享受出来るものとしてほとんどの人が暮らしている。 戦争末期にこういった犠牲があり、その上で現在の自分が在るということを何時までも忘れてはならない。

Posted byブクログ

2011/06/26

その船は絶対に安全なはずだった。 連合軍より国際赤十字を通しての依頼で捕虜のための物資を運搬するため、攻撃も臨検もされないことになっていた。 が、昭和20年4月25日、台湾沖で弥勒丸は撃沈された。 そして現代。宋英明という人物に呼び出された雇われ闇金社長・軽部順一は弥勒丸をサルベ...

その船は絶対に安全なはずだった。 連合軍より国際赤十字を通しての依頼で捕虜のための物資を運搬するため、攻撃も臨検もされないことになっていた。 が、昭和20年4月25日、台湾沖で弥勒丸は撃沈された。 そして現代。宋英明という人物に呼び出された雇われ闇金社長・軽部順一は弥勒丸をサルベージする計画を聞く。 しばらく調査をしているうち、別ルートで宋に声をかけられた者が次々と殺されていき、しだいに追い込まれる軽部たち。 一体弥勒丸の秘密とは何なのか。。。 ずっと気になっていた作品。やっと読みました。 やっぱり浅田さんの歴史モノは面白いなぁ。 でもちょっと『日輪の遺産』を思い出したりして。 旧日本軍の財宝絡みで過去と現在の描写が交差するあたり。 でも決定的に違うのは恋愛が絡んでいること。 軽部が15年前に振った新聞記者・久光律子が登場し、彼女の想いと弥勒丸とが徐々に重なってくるのです。 個人的に律子と相容れなかったため、そのあたりが少々邪魔に感じてしまったりも。 弥勒丸の描写が素晴らしく、全船乗りがどれだけ彼女を愛していたのかがひしひしと感じられただけに、ちょっと一緒にしてほしくなかったなぁ、なんて。 そこ以外はのめりこむようにして読みました。 とにかく美しい弥勒丸と船を誇りに思い愛している船員たち。 そして弥勒丸に関わってしまった者たちに生存者。 それぞれの想いが痛いくらいでした。 沈められるのはわかっているのですが、祈るような気持ちで読みました。 弥勒丸のモデルが実際に起きた阿波丸事件だそうで。 なんだかなぁ、人間の盾って、本当にやってそうな気持ちになりましたよ。 つくづく浅田さんの作家としての視点と創造力に驚嘆しました。 久しぶりに物語に全身を浸して酔うことができた作品でした。

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2011/02/09

戦時中に沈没した豪華客船弥勒丸にまつわり、いくつもの物語が紡がれていきます。上巻読了、続きが楽しみ。

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2010/01/03

過去の記憶を引っ張り出す。 それは痛みを伴う場合もある。 しかし、過去の清算は、新たな一歩を踏み出すための重要なステップでもある。 ………  寝付かれぬまま机に向かっておりましたところ、 貴女のお便りを落掌しました。少なからず驚愕いたしております。  つねづね己のなすべきこ...

過去の記憶を引っ張り出す。 それは痛みを伴う場合もある。 しかし、過去の清算は、新たな一歩を踏み出すための重要なステップでもある。 ………  寝付かれぬまま机に向かっておりましたところ、 貴女のお便りを落掌しました。少なからず驚愕いたしております。  つねづね己のなすべきことはすべておえたと得心しておりましたが、 どうやらそうではないようです。  明朝、拙宅までお越し願えれば幸いに存じます。 ………

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2009/10/07

5月5日読了。アラビアン・ナイトのお話かと思いきや、第二次世界大戦中に太平洋に沈んだ「弥勒丸」とそれに関係した人々の運命と、船の引き揚げを巡って暗闘する中国人・日本社会の黒幕たちと中年を迎えた男女たちの物語、だった。赤十字の通達により安全を保障された豪華客船は何故沈没しなければな...

5月5日読了。アラビアン・ナイトのお話かと思いきや、第二次世界大戦中に太平洋に沈んだ「弥勒丸」とそれに関係した人々の運命と、船の引き揚げを巡って暗闘する中国人・日本社会の黒幕たちと中年を迎えた男女たちの物語、だった。赤十字の通達により安全を保障された豪華客船は何故沈没しなければならなかったのか?というミステリを軸に、過去に弥勒丸に関わった人々(過去パートにて語られる)が現代パートで主人公たちに出会っていく展開が読み手の興味を持続させ、飽きさせない。何十年もたって老人となってもくすぶる使命感・後悔、というものは、いかほどの強い思いなのだろうか?

Posted byブクログ

2009/10/04

昭和23年、嵐の台湾沖で、2300人の命と膨大な量の金塊を積んだまま沈んだ弥勒丸。その引き揚げ話を持ち込まれた者たちが、次々と不審な死を遂げていく―。いったいこの船の本当の正体は何なのか。

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