ボーダーライン の商品レビュー
タイトルから、どんな物語か想像がつかないまま読み進めた一冊 真保さんらしく、中盤からは一気に読みたくなる作品 自分がこの親の立場ならどうするのかを考えてみましたが、父性と母性の違いか父親の気持ちには寄り添えなかったので、こんな風に考える人もいるんだなと… 昨日はお盆の集まり...
タイトルから、どんな物語か想像がつかないまま読み進めた一冊 真保さんらしく、中盤からは一気に読みたくなる作品 自分がこの親の立場ならどうするのかを考えてみましたが、父性と母性の違いか父親の気持ちには寄り添えなかったので、こんな風に考える人もいるんだなと… 昨日はお盆の集まりで叔母と話す機会があり、その際いつも自由でパワフルに溢れた娘の話が出たのですが、『遠く離れた娘に何もしてあげられない、自分も歳をとったから娘が心配だ』としきりにこぼしていたので、『自分が淋しくて子供に傍にいてもらいたい、老後が心配だから面倒をみて欲しい』気持ちを誤魔化さずに娘に言った方がいいと話しました プライドなのかな、自分が何もしてあげられないのを遠く離れた娘のせいにしているのを聞いて、的外れの語源(罪の話)を思い出しました 親子の話だけではありませんが、親が子供を思い『してあげている』ことを親は『善いことをしてあげている』と思うことが多いようですが、その想いは少し傲慢なように感じます 子供が望んでいることが必ずしもそれと一致している訳ではないこと、有り難迷惑なこともあるんだと謙虚に受け止めることも時として必要ではないかと そして、親子のすれ違いだけじゃなく、一定数教育では善悪を判断するのが難しい人がいてもやはりおかしくないんじゃないかと、ここ数年ニュースを見るたびに感じています ライオンの調教の話には深く唸ってしまいましたが分かりやすい例え話で、この本の中で一番印象に残ったのもここだったように思います
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出だしから惹きつける。舞台がアメリカ西海岸でアクションもの。そして内容は意外に深く、読みやすい。アメリカの銃や教育、治安問題を生々しく描き、その上スピード感があって、まるで映画を見ているようだった。 主人公は、クールに見えて熱い心を持つ日本人。会社の上司、友達マーヴィンや知らない...
出だしから惹きつける。舞台がアメリカ西海岸でアクションもの。そして内容は意外に深く、読みやすい。アメリカの銃や教育、治安問題を生々しく描き、その上スピード感があって、まるで映画を見ているようだった。 主人公は、クールに見えて熱い心を持つ日本人。会社の上司、友達マーヴィンや知らない日本人家族(依頼人)への義理や情を忘れない。
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前半がグダグダしてたが、後半から一気に読めた。犯人の残酷さが際立ってた。犯人主人公のスピオフ作が見たくなる。
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人の心理、探偵の仕組みなど そういう描写はいつものことながら凄くて、 いくつかの謎が同時進行していくところも相変わらずで、 途中何度かじんわり涙が…。 ラストはもう本当泣いた。 ネタバレです。 子どもにマーヴィンって名前をつけて、 それを報告したらついにマーヴィンからお手紙...
人の心理、探偵の仕組みなど そういう描写はいつものことながら凄くて、 いくつかの謎が同時進行していくところも相変わらずで、 途中何度かじんわり涙が…。 ラストはもう本当泣いた。 ネタバレです。 子どもにマーヴィンって名前をつけて、 それを報告したらついにマーヴィンからお手紙が届いたところ。 見せに行っている様子を想像して、じんわり嬉しくなった。 余談だけれど、主要参考文献として 巻末に記してある量の少なさがまた、 真保さんの恰好良いところだと個人的には思う。 この緻密な描写、たかだか数冊本を読んだだけで書けるわけがない。 読書量はもちろんのこと、取材も半端じゃないだろう。 でも、記すのは数冊。 よく、特に時代物の小説で 数ページにも渡って参考資料を並べ立てて、 どうだ、これだけ俺は勉強したんだぜ凄いだろう。 もし俺のあら捜しをするなら、これ以上本を読んでからにしろよな。 と言っているとしか思えないことがあるけど、 あの恰好悪さと言ったら。 (文を引用して列挙する必要があった場合はもちろん除く) 真保さんの読書・取材メモだけでも 充分読み応えのある本になりうる気がする。
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15冊目(日本橋図書館)※ママンオススメ作品 アメリカという舞台で「日本人」が中心となって繰り広げる物語。一見探偵物のように見えるものの…。 見たことも無いアメリカのフリーウェイが目に浮かぶような描写が素晴らしい。 (けど個人的にちょっとオチが弱かった印象もある。) 「生まれなが...
15冊目(日本橋図書館)※ママンオススメ作品 アメリカという舞台で「日本人」が中心となって繰り広げる物語。一見探偵物のように見えるものの…。 見たことも無いアメリカのフリーウェイが目に浮かぶような描写が素晴らしい。 (けど個人的にちょっとオチが弱かった印象もある。) 「生まれながらにしての犯罪者は存在するのか?」といったのが最終的なテーマであり これまで「人間は育った環境で左右されるもの」だと思い込んでいた自分にとっては唸ってしまう内容だった。 「サニー」をものすごい美青年に脳内変換しながら作品を読み進めしいたけれど、この楽しみ方もきっと悪くは無いはず。
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2月28日読了。「このミステリーがすごい!」2000年度第6位の作品。「小役人シリーズ」の著者には珍しい、アメリカを舞台にしたハードボイルド物。「生まれながらの犯罪者・殺人嗜好者は存在するのか?」という問い、肉親への愛情とそれを奪われることへの復讐心など、決してタフではない主人公...
2月28日読了。「このミステリーがすごい!」2000年度第6位の作品。「小役人シリーズ」の著者には珍しい、アメリカを舞台にしたハードボイルド物。「生まれながらの犯罪者・殺人嗜好者は存在するのか?」という問い、肉親への愛情とそれを奪われることへの復讐心など、決してタフではない主人公は様々な葛藤を抱えつつ依頼されたターゲットに迫る・・・。スピーディで面白いが、この著者の本分はやはりこういったアメリカンハードボイルドではないような気がする。
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