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白隠禅師 延命十句観音経霊験記 の商品レビュー

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2009/10/07

500年に一度現れる大天才と言われている白隠禅師が、一般庶民に分かりやすく「十句観音経」の霊験を仮名文字で伝えた本。 白隠禅師は書画のうまいことでも有名で、口絵には白隠さんの描いた観音様の絵が載っています。この観音様が何とも言えない穏やかな顔をされています。左(←)にも出ている...

500年に一度現れる大天才と言われている白隠禅師が、一般庶民に分かりやすく「十句観音経」の霊験を仮名文字で伝えた本。 白隠禅師は書画のうまいことでも有名で、口絵には白隠さんの描いた観音様の絵が載っています。この観音様が何とも言えない穏やかな顔をされています。左(←)にも出ている、表紙の絵も白隠さんの画かなと思います。 書画だけでなく、文学の才能もあり、さすが「500年に一度の大天才」。 観音経を唱えることにより、現れた霊験がおもしろおかしく描かれています。 難病が治ったとか、幽霊が成仏したとか、人が生き返ったとか、わがままな殿様に牢屋に閉じこめられた人が豆腐になって外に出られた、とか。 とても優しく描かれているので、原文(古文)でも十分楽しく読むことができます。 話も面白いし、こういう文章が古文の教科書に取り上げられたら面白いのにな、と思いましたね。 さて、白隠は禅宗のお坊様であるわけで、延命十句観音経の霊験をこれでもかと書き綴った最後には、「十句経を熱心に読めば霊験もあることだが、そんなことよりも十句経をよみ、且つ座禅をして悟りのまなこを開く方がもっと人間にとって大切なのだ」と書いています。大事なのは霊験より、見性の目覚め、自己の悟り。

Posted byブクログ