デルの革命 の商品レビュー

マイケルデル(著者),キャサリンフレッドマン(著者),国領二郎(訳者),吉川明希(訳者)

2010/10/01

本書『デルの革命』の著者はデルコンピュータ・コーポレーション会長兼CEO であるマイケル・デルとインテルの会長であるキャサリン・フレッドマンである．テキサス大学の学生であったデルは，コンピュータをカスタムメイドし直接顧客に販売（ダイレクト・モデル）するというアイディアと1000 ドルの資金とで1984 年に会社を設立した．当時のパソコン業界においてデルのアイディア，ダイレクト・モデルは既存の流通モデルと比べると異端であった．にもかかわらず，今も継続してデルコンピュータ会社が存命しているのは，デルコンピュータ会社が常に革命を起こしていたからであろう．
本書は2 部構成である．第1 部ではデルコンピュータ会社の当初のビジネステーマ『成長，成長，成長』から『流動性，収益性，成長』への変化や，三つの至上命令である『１：在庫を敵視せよ，２：常に顧客の声に耳を傾けろ，３：間接的な販売はしない』の確立などがどのように行なわれていったのかが述べられている．第2 部では第1 部で述べられた事柄をより強固なものにするための人材育成方法やサプライヤーとの密接な提携，さらにこれらを通じて手に入れた情報を元に競争優位性の獲得について述べられている．
本書に書かれていることは，何一つ特別なことはなく，「何当たり前のことをいっているのだ」と思うかもしれない．しかしこれらは，少なくとも当時は当たり前でなかった．目の前に大きな利益を得られるチャンスがあるにも関わらず，多くの人はそのチャンスを認識できず，あるいは認識できていても行動に移すことなく，自らそのチャンスを逃していた．今ある当たり前は本当に当たり前なのか，今一度振り返ってみよう．

2009/10/04

あのコンピューターのデルを作った、マイケル・デルの幼少期からデルの戦略書かれている。
こういう人は幼少期からやってることが違うのだなぁと思った。
経営していくうえで、色々注意する点がかかれいているのだが、経営に携わっていなくても、日常生活でもためになりそうなことが書いてあったので抜粋。
・学習はお遊びではなく必須のものである
・学習機会を生み出すという意味で、失敗を許容する
・たとえ順調でも、たえず疑問を抱く
・学ぶ姿勢を忘れない
・優先順位を見直す