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ゲーデルの哲学 の商品レビュー

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37件のお客様レビュー

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2011/07/21

三流大学のインチキ理系を首席で落第し、それでいてなお似非教養主義者を自称したい自分には目から鱗の一冊だった。 ゲーデルの不完全性定理はその名前だけ耳にしたことはある。 しかしその内容に自分のしがない理系的知識が吹き飛んだ。 数学って絶対的だと思っていたから。 しかしゲーデ...

三流大学のインチキ理系を首席で落第し、それでいてなお似非教養主義者を自称したい自分には目から鱗の一冊だった。 ゲーデルの不完全性定理はその名前だけ耳にしたことはある。 しかしその内容に自分のしがない理系的知識が吹き飛んだ。 数学って絶対的だと思っていたから。 しかしゲーデルのよると数学はそれ自身無矛盾であることを証明できないそうだ。 これは衝撃的だった。 この本の素晴らしいところはその一見難解そうな定理を下手に数式やら記号を使わずにパズル(というかナゾナゾというか)で説明し切っているところにある。 なので高校の微積で躓いた自分にもその不完全性定理の概要を上手く掴むことができた。 なので文系理系関係なくオススメできる一冊となっている。 ただし後半になるにつれて目にしたこともないような記号が増えてきて難解になってくるので注意が必要。 それでも神の存在証明はスリリングなことが伝わると思う。 人間機械論争も面白いが、これは情報処理に関するある程度の知識がないと読むのが辛いか。 後半部分で星を落とす要因にはあるが、全体としていい新書だと思う。 こうなると物理学の量子力学にも俄然興味が湧いてくるものだ(学生時代、量子力学を理解できなかったクチなのだけど、もう少し真面目に話だけでも聞いておけばよかった)。

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2011/01/25

「公理に基づく体系化されたシステムでは、全ての真理を汲み尽くすことはできない」 ゲーデルの定理は数学だけでなく哲学的な帰結をも意味し、全世界に衝撃を与えた。 難解な定理をわかりやすい概念から丁寧に説明することで、詳しいことがわからないままでも不完全性定理の概念をおおまかに理解する...

「公理に基づく体系化されたシステムでは、全ての真理を汲み尽くすことはできない」 ゲーデルの定理は数学だけでなく哲学的な帰結をも意味し、全世界に衝撃を与えた。 難解な定理をわかりやすい概念から丁寧に説明することで、詳しいことがわからないままでも不完全性定理の概念をおおまかに理解することができる、不完全性定理の入門書。 ゲーデルという人の生涯も詳しく記してある。かなりナイスな一冊でありんす。

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2011/01/02

天才数学者ゲーデルの不完全性定理について。 論理で閉じた世界の限界を示し、記号からの脱却を押し進める。

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2012/02/18

ムズすぎ!わからん! 不完全性定理とは何か、予備知識なしでわかるはずが、おれにはキャパオーバー。 どんな数学的命題も(更には哲学的命題も)本質的には矛盾なく証明することはできない、ってことか? でもその提唱者ゲーデルの話は面白かった。 天才に奇人多し。

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2010/11/21

[ 内容 ] あなたが矛盾しないことをあなたは証明できない―人間の理性に限界があることを証明し、神の存在証明をも行った“アリストテレス以来の天才”。 その思想の全体像を、はじめて平易に解き明かす。 [ 目次 ] 1 不完全性定理のイメージ 2 完全性定理と不完全性定理 3 不完...

[ 内容 ] あなたが矛盾しないことをあなたは証明できない―人間の理性に限界があることを証明し、神の存在証明をも行った“アリストテレス以来の天才”。 その思想の全体像を、はじめて平易に解き明かす。 [ 目次 ] 1 不完全性定理のイメージ 2 完全性定理と不完全性定理 3 不完全性定理の哲学的帰結 4 ゲーデルの神の存在論 5 不完全性定理と理性の限界 [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]

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2010/07/10

あまりに普遍的で完全だとおもっていたものが、実は本当の意味で完全ではなかったこと。そこに疑問を持つことと深堀していく勇気がすごい。

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2019/08/25

 ゲーデルの不完全性定理入門。これは良書。新書でこれだけの内容を盛り込めるのだから、高橋昌一郎の筆力恐るべし。 https://sessendo.blogspot.com/2008/11/blog-post_16.html

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2014/05/26

長門有希の100冊の、23冊目。 この手の哲学本にしてはものすごく読みやすい本です。 新書だからというよりは、できる限り易しい言葉を使って、まずざっくりと全体感を捉えれるようにという割り切りで書いてある本だからだと。思考実験にページ数が割いてあることもあって、純粋に面白い! 後...

長門有希の100冊の、23冊目。 この手の哲学本にしてはものすごく読みやすい本です。 新書だからというよりは、できる限り易しい言葉を使って、まずざっくりと全体感を捉えれるようにという割り切りで書いてある本だからだと。思考実験にページ数が割いてあることもあって、純粋に面白い! 後半はゲーデル生涯の話とかも入ってくるので、定理だけにのめりこみたい人には不向きかもしれません。(でも哲学書は得てしてそういうものな気もする) ちなみに原作で、長門が言った「無矛盾の公理的集合は自己の無矛盾性を証明することができない」というのが、このゲーデルの哲学です。チェッメイト寸前だったチェスの王様を胸ポケットにしまいこんで、こういうことですと古泉が言ってる場面のあれです。 しかし、古泉と長門の会話はすごい高度ですよね…。普通、高校生の日常会話にゲーデルは出てこないよ…!(そして、詳細は分からなくとも、この手の会話の要点をきちんと捉えられるキョンも、相当頭がいいと思います)(勉強ができるとかそういう意味ではなく)

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2009/10/04

不完全性定理について概念的に理解できると共に、天才ゲーデルの思考に触れる事ができる。 完全を求める数学の世界で、不完全を証明したゲーデルは数学の世界から哲学の世界に踏み出す。 人間は機械なのか、神は存在するのか、 このような議題も数学的観点から証明するゲーデルはやはり天才である。

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2010/09/25

ゲーデルという哲学者の人物像、アインシュタインなど科学者たちとの関係、彼の生きた時代背景、といったことは知れるしそれなりに興味深い。だが、彼の哲学そのもののについてとなると、本書では例えを使って解説しているが、門外漢にとってはやはり難解すぎる…。

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