ヘーゲルの「法」哲学 の商品レビュー
かなり昔(私が学生の頃だったか?)に『現代思想』に連載していた文章に、男女の会話などを加筆した単行本の増補版です。著者の指摘通りに、ヘーゲルの『法哲学』の「法」とはRechtの訳で「権利」を指すものであり、『法哲学』はむしろヘーゲルの近代市民社会に対する社会哲学あるいは国家論の集...
かなり昔(私が学生の頃だったか?)に『現代思想』に連載していた文章に、男女の会話などを加筆した単行本の増補版です。著者の指摘通りに、ヘーゲルの『法哲学』の「法」とはRechtの訳で「権利」を指すものであり、『法哲学』はむしろヘーゲルの近代市民社会に対する社会哲学あるいは国家論の集大成を為すものですが、本書はその社会哲学や国家論の議論を身近な言葉で置換して説明しようとした意欲作です。各章冒頭の男女の対話は本論の議論をイメージするのに役立ちましたが、原書での独特の概念や用語に、私のような門外漢にはちょっと難し過ぎるかもしれませんね。
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この本はヘーゲルの法哲学をモチーフにし、この「近代」という人間関係を築く上で困難な時代に考えるための示唆を与えてくれます。 また、国家の御用哲学者というヘーゲル像を読み返させてくれます。
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