雨あがる の商品レビュー
4つの作品はいずれも浪人だったり 女郎屋の住人だったりだが 厳しい生活の中でも 人への思いやりだったり 自身の生きる矜持だったりが 描かれていて面白く読めた 身分違いの武士を機転を利かして 救った女郎屋の娘は男の言葉を 信じて待つが 勘当が解けた男は許嫁と一緒に なると伝えに来...
4つの作品はいずれも浪人だったり 女郎屋の住人だったりだが 厳しい生活の中でも 人への思いやりだったり 自身の生きる矜持だったりが 描かれていて面白く読めた 身分違いの武士を機転を利かして 救った女郎屋の娘は男の言葉を 信じて待つが 勘当が解けた男は許嫁と一緒に なると伝えに来る そして言うセリフが 一緒になれると思っていたのか と 時代の身分違いではあり得る だろうけど 居るよ この手の卑怯な輩 今にも通じる話ばかり どんなに貧しくても 自分の矜持をしっかりもって いる人はいいな
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凛として、優しい。周五郎は素晴らしい。 母は以前、貧乏人の武士のしみったれた話は嫌いだと言うが、思わず失笑。
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黒沢映画を通じて山本周五郎を知りました。 日々平安 つゆのひぬま なんの花か薫る そして 雨あがる 黒沢監督の関わった最後の映画となった『雨あがる』。 一言でいうと、 なんでもない日常のようなドラマ。 でも、とてもこころがあったまる。 山本周五郎の直木賞を固辞した人柄...
黒沢映画を通じて山本周五郎を知りました。 日々平安 つゆのひぬま なんの花か薫る そして 雨あがる 黒沢監督の関わった最後の映画となった『雨あがる』。 一言でいうと、 なんでもない日常のようなドラマ。 でも、とてもこころがあったまる。 山本周五郎の直木賞を固辞した人柄にとても惹かれます。 本人の生き方にこそ、この小説群の真骨頂が隠されているのかもしれません。
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「一人ぼっちね」とおひろはゆっくりあたりを眺めまわし、それから空を見あげて呟いた、「――お星さまがきれいだこと」( "つゆのひぬま" )大好きな鈴木達央さんの書評で紹介されていたので読んでみた本、第一弾。気持ちのいい日本語を書く人だなと、思った。するりと心地好...
「一人ぼっちね」とおひろはゆっくりあたりを眺めまわし、それから空を見あげて呟いた、「――お星さまがきれいだこと」( "つゆのひぬま" )大好きな鈴木達央さんの書評で紹介されていたので読んでみた本、第一弾。気持ちのいい日本語を書く人だなと、思った。するりと心地好く読める。もっとベタな勧善懲悪かと思ったら、全然そうではなくて。これ、人と人との関わりあい方が現代でもありそうな(というかあったらいいな、って思える)ものだから共感できるんだろうな。『なんの花か薫る』は幸せではないけど、とても現代に通じるものがある。けど嫌な生々しさがない。『つゆのひぬま』がいちばんすきかな。
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