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看護婦が見つめた人間が病むということ の商品レビュー

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2016/12/25

以前、この作者の本を読んだ時は、 何か青臭さが鼻について、 それ以来、読むのを敬遠していた。 だが、ここ最近、 異常な人間達の振る舞いに、 病的な物を感じていた時、 この本の背表紙を図書館で見かけ、 また目を通してみようと思った。 以前のような、 主張の押し付け的なところがす...

以前、この作者の本を読んだ時は、 何か青臭さが鼻について、 それ以来、読むのを敬遠していた。 だが、ここ最近、 異常な人間達の振る舞いに、 病的な物を感じていた時、 この本の背表紙を図書館で見かけ、 また目を通してみようと思った。 以前のような、 主張の押し付け的なところがすっぱりと消え、 異常な行動を取る患者に対しての淡々と、 いやしかし冷たい視線ではなく、 自分自身の成長の糧にと反映させる様な、 むしろ温かみすら感じた文章に驚いた。 『何とかならないか』というような欲求を抱いて読むと、 拍子抜けすると思う。 あくまで作者当人の意見であり、 解決策を述べるhow to物、 人生啓発本でもなんでもないからだ。 とある精神病棟での患者の日常を書いたものだが、 『こういう視線で見ている看護婦も居るのだな』と、 夜通し、医療現場での苦労を語ってもらったような、 そんな読後感を感じた。 ※ 宮子あずさ(みやこ あずさ) 1963年6月30日東京・杉並生まれ。 都立大泉高校卒、明治大学文学部2年中退。 東京厚生年金看護専門学校卒業。 1987年より東京厚生年金病院内科病棟勤務。 1996年より同病院神経科病棟勤務。 2001年より神経科病棟看護師長。 2003年11月より緩和ケア病棟看護師長兼務。 ※ 公式サイト:ほんわか博士生活 http://miyako.life.coocan.jp/ ○ 市立図書館所蔵

Posted byブクログ