岩波講座 現代の教育(第3巻) の商品レビュー
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1998年刊。認知心理学の論考は、市川伸一氏の著作の方が簡明。また、個別教員の教育実践の論考は、確かに興味深いが、個別教員の力量に頼る方法論は、当人の努力や豊潤な発想に驚かされても、全体のレベル引揚げへの寄与度は怪しい。あと、色々な方が、エビデンスも明示せず、教育理念のみに頼る空中戦を展開するが、実益に乏しい。蓋し①教育活動が税金を利用する公的活動であること、②ゆえに一定の制度に落とし込み運営しなければならないこと、③完全な均衡は不可能とはいえ、日本全国における教育の一定水準化を軽視する向きを感じるから。
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教育改革には従来の注入主義ではなく、状況主義こそ必要だという佐伯先生の言葉に頷くばかりである。しかし、どうすればそれを実現できるのかを論じていないところに若干の消化不良を感じる。
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