富のピラミッド の商品レビュー

レスター・C.サロー(著者),山岡洋一(訳者)

2014/04/11

　本書を読んでいて、「資本主義経済とは最悪のシステムである、だが、この世で試された他のいかなる経済システムよりも優れている」という言葉が思い浮かんだ。自然環境が壊されるままに放置されるのは、資本主義経済からみて当然なのだとか、なぜなら空気、水などの所有者を明確にすることはできないものは、個人の利益のために捨てて置かれると言うのだ。

　しかしながら、先進国では環境汚染による社会全体の受けるダメージを回避しようとする試みが始まる。資本主義の将来に対して明るい未来も見せてくれる。人類の知恵が勝利し、ハルマゲドンを回避できると信じたい。

2010/05/23

現在進行中の知識資本主義下での富の構築の仕方を示した書。

サローらしくマクロな視点からの語り口で、現状の全体像が語られる。

個人の採るべき戦略について語られるが、主にマクロな現状の理解に役立つ。

日本国そのものに必要な課題も述べられている。

現状わが国の政治体制である民主主義では政府を動かすのは理論上は国民一人一人である。

マクロな認識から政権担当者を見極めることは極めて重要である。

この本はそんな未来の建設者一人一人が目指すべき未来について考察する良き材料となる。

2009/10/04

21世紀の資本主義への展望を示したほんだが、第三次産業革命がもちらす、サービス業の拡大による、賃金格差の拡大の方が気になった。