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フーコーの振り子(下) の商品レビュー

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20件のお客様レビュー

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テンプル騎士団をキー…

テンプル騎士団をキーワードに語られる、中世ヨーロッパの神秘主義、それはいわゆる「陰謀論」を軸に複雑な展開を遂げていく…という作品の下巻。基本的には上巻同様の展開ですが、下巻ではストーリーの行き着くところ、そして、それに関わる人物のそこに至る理由が語られ、そして、終わりを告げます

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下巻は、「フーコーの…

下巻は、「フーコーの振り子」へのパスワードは何か?という謎解きですね。<記号論>を熟知しているエーコの本領が発揮されています。謎解きのわりにテンポもよく、一気に読み終えました。『前日島』より面白かったですね。

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上巻の続きです。上巻…

上巻の続きです。上巻の中世への旅も終結します。「フーコーの振り子」の謎が少しずつ明らかにされていきます。

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2021/01/14

「薔薇の名前」「前日島」そして「フーコーの振り子」。記号論学者のウンベルトエーコが書いたこれらの本が物語として面白いかというと面白くない。楽しみ方が違うのだ。 持ち込まれた原稿が3人の編集者を中世へと引き寄せていく。怒涛のような記号の嵐の中で歴史は別の解釈をされる。カバラ、薔薇十...

「薔薇の名前」「前日島」そして「フーコーの振り子」。記号論学者のウンベルトエーコが書いたこれらの本が物語として面白いかというと面白くない。楽しみ方が違うのだ。 持ち込まれた原稿が3人の編集者を中世へと引き寄せていく。怒涛のような記号の嵐の中で歴史は別の解釈をされる。カバラ、薔薇十字、賢者の石、エクトプラズム、生命の樹…。フーコーの振り子が意味するものは…。衒学的な文章。記号はすべてを語り尽くしたようで何も語っていない。どれも同様に難解。

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2020/01/17

再読。結局「事件」あったのか「陰謀」はあったのか、煙に巻かれたまま。エーコの作品との闘いはいつも負けてばかりだけど、やっぱり面白い。

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2018/10/06

ことばによる、ことばだけの知の博物館。 初めて読んだ『前日島』は概念と概念の間をゆらゆらとさ迷ふ感じであつたが、今回は知、記号が奔流のやうに押し寄せてそれに流されてしまふ感じである。 類似、類推。記号同士の関係といふものは、つながうとすればつなげられてしまふ。何かが存在する、それ...

ことばによる、ことばだけの知の博物館。 初めて読んだ『前日島』は概念と概念の間をゆらゆらとさ迷ふ感じであつたが、今回は知、記号が奔流のやうに押し寄せてそれに流されてしまふ感じである。 類似、類推。記号同士の関係といふものは、つながうとすればつなげられてしまふ。何かが存在する、それ自体で関係をもつてしまふのだ。科学とは実はそれほど実証的ではないのかもしれない。そもそも、実証といふこと自体、記号の寄せ集めではないか。そんな気さへしてくる。 ベルボの生死もディオレッターヴィの病死も、一連の陰謀によつて生じたもののやうに見えてしまふ。ベルボのトランペットもブラジルの楽器と関連付けられてしまふのだ。過去から現在、地球の内部から裏側まで、物語の中におけてしまふのだから、エーコといふひとの幅はとてつもない。さらには、ことばそのものの意味さへナンセンスだと言はんばかりに壊していく。日本語にその彼のもつ幅をのせて訳すのは、とても難儀したことだらう。かといつて、そのすべてを知らなければ彼の博物館が見学できないといふわけではない。読むといふことは、ことばをもつひとすべてに開かれてゐる。 実際のテンプル騎士団がどうなのか、隠された陰謀が実際にあつたかどうかが問題なのではない。一見関係のないやうな人物や出来事を並べてみると、そこにあたかも連続性があるかのやうに見えてしまふのである。ましてや猟奇魔たちの数が揃へば揃ふほど、とてつもない飛躍でさへも埋められてしまふのだ。 瓢箪から駒。嘘から出た誠。ありさうもないことでも関連性は見いだせてしまふ。ましてやカバラ風に考えれば、すべては遺伝子のごとく記号の無限の組合せであるのだから、組合せやうと思へばなんでも組合せられるはずなのである。

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2018/07/06

「フーコーの振り子(下)」(ウンベルト・エーコ : 藤村 昌昭 訳)を読んだ。 (と言うよりやっと読み終わった) 『よくわからない』に1票! もしこの先私がまたウンベルト・エーコ を読もうとしてたらお願いだから誰か止めてくれ。(笑) 翻訳の藤村昌昭さんもこれ大変だったに違いない。

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2018/03/04

テンプル騎士団の謎解きはカルトの系譜、次第にイタリアのファシストとパルチザンの戦いも織り込まれ、次いで、極左のテロ事件が頻発する70年代、80年代の時代背景まで盛り込んで終焉を迎える。存在を信じる者に対して「ないものはない。」と説明しても、相手はウソだと言って、信じようとしない。...

テンプル騎士団の謎解きはカルトの系譜、次第にイタリアのファシストとパルチザンの戦いも織り込まれ、次いで、極左のテロ事件が頻発する70年代、80年代の時代背景まで盛り込んで終焉を迎える。存在を信じる者に対して「ないものはない。」と説明しても、相手はウソだと言って、信じようとしない。知識とは、認識とは、理解とは。

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2017/07/25

フーコの振り子がこんなに怖い小説のモチーフに使われるとは・・・フーコも驚いているはず!背筋が凍る様な怖さです。本を読み終わった後、国立科学博物館へフーコの振り子を見に行ってください。

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2017/02/11

下巻は「計画」が練られていく有様と、友人ベルボがそれを漏らしたことに伴い破滅に向かい終わる。 「計画」を作る箇所は、正直あまり意味が分からないところが多かった。漏洩されてからの展開はスリリング。自分には予想もつかなかった流れに引き込まれた。 とはいっても、本書には膨大な知識が詰め...

下巻は「計画」が練られていく有様と、友人ベルボがそれを漏らしたことに伴い破滅に向かい終わる。 「計画」を作る箇所は、正直あまり意味が分からないところが多かった。漏洩されてからの展開はスリリング。自分には予想もつかなかった流れに引き込まれた。 とはいっても、本書には膨大な知識が詰め込まれていて、それに圧倒されながらもようやく読み切ったという感じだった。

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