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時代小説評判記 の商品レビュー

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戦前の「大衆文学」が…

戦前の「大衆文学」が槍玉に上げられ、その時代考証の誤りが徹底的に追及されています。限度があるとはいえ、やはり知らないで間違えるのと知っていてやるのとでは別ですよね。

文庫OFF

戦前の時代小説におけ…

戦前の時代小説における時代考証の誤りを指摘した本。なるほどな、と思いながら読みました。

文庫OFF

2012/02/20

昭和前期を代表する時代小説8篇を選び、詳細な時代考証を批判を通して、江戸生活の種々相を克明に解明した、鳶魚の定評の考証。また大衆小説の将来への展開も予想する。  島崎藤村「夜明け前」  吉川英治「宮本武蔵」  直木三十五「明暗三世相」  三上 於菟吉「雪之丞変化」  邦...

昭和前期を代表する時代小説8篇を選び、詳細な時代考証を批判を通して、江戸生活の種々相を克明に解明した、鳶魚の定評の考証。また大衆小説の将来への展開も予想する。  島崎藤村「夜明け前」  吉川英治「宮本武蔵」  直木三十五「明暗三世相」  三上 於菟吉「雪之丞変化」  邦枝完二「女忠臣蔵」  土師清二「旗本伝法」  菊池 寛「有馬の猫騒動」  藤森成吉「渡辺崋山」 本書は、文章に個性があり、他者の作品を辛辣に批評する内容なので、読んでいてしんどいものがある。愉快な気持にはならない。そこをぐっとこらえて、我慢して読み進めると、鳶魚の言わんとしていることがわかってくる。 p21「時代を諒解するということが主でありまして、ちょっとみると、言葉咎めばかりしているようであるかもしれない。けれども、それは決して言葉咎めではありません。」とあるように、著者は、文学的価値を批評してはいない。あくまで、時代考証的にどうかという視点で批評されている。 その時代に、その物が(蕎麦、提燈、行燈等)があったのかという事も、大事ではありますが、著者が重きを置いているのは、当時の人間の価値観(階級社会の人間)に照らし合わせた時にどうかという事を重視しています。 p25「階級ということが、作者によく呑み込めておれば、こういう言葉を書くはずがない」(夜明け前) p111「作者には、人の身分、分限というものがわからない、それでは武士の様子が書けるはずはない」(宮本武蔵) 往々にして、現在の感覚で、歴史を見てしまいますが、当時の人間の考え方という視点を忘れてはいけないという事がわかります。 本書を読むと、当時の売れっ子時代小説作家が、あまりに時代考証を疎かにしているという事がよくわかりますので、作品を読む方は留意が必要でしょう。(特に宮本武蔵は、バカボンドの原作となっていますし) 収録作の中で、菊池寛の有馬の猫騒動を取り上げたものは、趣が違います。引用書の穿鑿を問題としています。なお、山本博文による解説もおススメです。

Posted byブクログ

2010/02/28

やり玉にあがった作品 「夜明け前」島崎藤村 「宮本武蔵」吉川英治 「明暗三世相」直木三十五 「雪之丞変化」三上於菟吉 「女忠臣蔵」邦枝完二 他

Posted byブクログ