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テロリストのダンス の商品レビュー

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2011/05/02

南米・ペルーと思われる国で起こったテロと、 その首謀者の逮捕までの12年を追った、限りなくリアルな小説。 10年以上前に読んで、再読したいと思っていた本を ようやく手に入れることができました。 初めて読んだときのワクワク感は、年を重ねたせいか、やや減じていましたが、 それでも、...

南米・ペルーと思われる国で起こったテロと、 その首謀者の逮捕までの12年を追った、限りなくリアルな小説。 10年以上前に読んで、再読したいと思っていた本を ようやく手に入れることができました。 初めて読んだときのワクワク感は、年を重ねたせいか、やや減じていましたが、 それでも、なぜ南米ではあんなにテロが起こるのか、 テロとともに生活する一般市民や警察、 テロに加わってしまう人々の心理が手に取るようにわかる。 「ペルー大使館占拠事件」「フジモリ大統領の栄光」など 10年以上前の、まるでドラマのようだったニュースが 血肉を伴って再現されているような印象です。 行き掛かりで、某国最悪のテロリストと面識をもってしまったせいで 12年もかけ、家族を犠牲にしながら追い続ける警察官。 政治的に、闇に葬られた彼が、逮捕までの歳月を語りながら 自分の出自や恋の話まで暴露してゆく――。 昔は「実話」だと思い込んで、夢中に読んだ本でしたが 今は、リアリティに富んだ、見事な展開の小説だととらえています。 もう少し時間がたったら、また読みたいと思います。

Posted byブクログ