温かな夜 の商品レビュー

リンダ・ラ・プラント(著者),奥村章子(訳者)

どん底から這い上がろ…

[文庫ＯＦＦ]

どん底から這い上がろうとする元警官の女探偵ロレイン。酒を断ち孤独と闘う。夫を殺した犯人を捜して自分の容疑を晴らしてほしいという依頼を受けて調査を開始するが、事件はロレインの過去にかかわる方向へ展開していく。衝撃のラスト！涙なくして読めない！感動の3部作完結編！

2021/03/09

好きだなあ、ロレインの闘い。酒を断ち孤独と闘う元警官の私立探偵。夫を殺した犯人を捜し自分の殺人容疑を晴らしてほしいというソーニャの依頼を受け、調査を開始する。しかし事件はロレイン自身の過去に深く関わる方向へ。衝撃のラストは涙が止まらなかった。感動の3部作完結篇。

2009/10/29

　　刑事だったけど酒で、落ちるとこまで落ちた（これが半端じゃない）ロレインが、立ち直り私立探偵としてやっていく３部作の完結編。推理としては、どんどん登場人物が死んでいくので、消去法で甘いんだけど、結末は唸ってしまった。なんでも、モデルがいてその話から書いたそうなんだけど、そのモデルは突然姿を消してしまったらしい。それがこの完結と関係あるかはわからないが、現実って案外こんなものなんだろうかと思った。
　アル中探偵って、ローレンス・ブロックのマッド・スカダーも有名だけど（元刑事で誤殺事件をきっかけにどうしようもないアル中になるってのも一緒）アルコールから立ち直ってからの立場？は、両者で全く違う。
　やっぱ、女の方が切り替えが早いし、タフなんでしょうかね。

2009/10/04

アル中になり丸腰の少年を誤殺し、警部補という仕事も家族も失った主人公ロレイン。その後、どん底の生活から友達の助けや意思の強さで克服していき、探偵事務所を開くまでになる。そんなロレインシリーズも本書では完結を迎えた。いやだよ〜〜ん、こんな終わり方！！感動というよりも哀しいよ〜ん！！できればもっと続けて欲しかったなァ〜。三部作だなんて短過ぎるよん。と思うほどヒロインであるロレインに一喜一憂していました。なんとなく予感はあったんだけどね〜。前作の仕事で大金を手に入れたロレインたち。親友であり相棒であるロージーはやはり仕事仲間のビルと結婚し、ヨーロッパへ長期の旅行中。ロレイン自身、小奇麗な洒落た事務所に引っ越し、荒れていた時代についた顔の傷を整形し、失ったものをいくつか取り戻したのだが、心の傷や渇きは癒せない。その心の問題にも終止符が打たれるか〜っていう感じだったのに〜〜！めちゃ哀しくなりましたよん。久々に涙ポロリンな作品でした。