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薬の社会史 の商品レビュー

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2014/04/18

歌舞伎狂言十八番「外郎売」は有名?ういろうの名前を知るキッカケでもある。 この本では日本古来の売薬の社会的意義を説くもの。売薬、現在の一般用医薬品、OTCというものとは観念が少し異なっている。霊薬と呼ばれるごとく、古来秘伝には、確固たる成り立ちと逸話、守り伝えられた秘法、社会に受...

歌舞伎狂言十八番「外郎売」は有名?ういろうの名前を知るキッカケでもある。 この本では日本古来の売薬の社会的意義を説くもの。売薬、現在の一般用医薬品、OTCというものとは観念が少し異なっている。霊薬と呼ばれるごとく、古来秘伝には、確固たる成り立ちと逸話、守り伝えられた秘法、社会に受入られる土壌などがあった。中世(室町時代)に発するが、小田原に移った後、江戸時代には庶民にも多く受け入れられろようになる。購入できる制度、体制、価格であったことはすごいこと。 そして明治以降、戦後、現在に至るまで、残っていることはすごい。今でも買える。 売薬とは、医師の処方せんなしで予め薬を調剤し、販売することである。 外郎・とうちんこうは現在までのころ最古の売薬である。その理由は次のように考えられる。 114世紀に来日した、当時貴重な唐人医師・外郎の作った薬であること。 2主剤となるあせんやくが、現在売られている仁丹の様にその清涼、爽快感が日本人に好まれてきたこと。 3その薬を提供してきた外郎家が、曲折はあっても現存し、とうちんこうを売り続けたこと。 4各時代の外郎が、その時代に合致した宣伝方法をとりあげ成功してきたこと。 二代目団十郎が狂言芝居「若緑勢曽我」で外郎売の姿をして、とうちんこうの由来と効能を早口舌、ねじり文句で滔々と喋って 外郎が使った芳香性薬材は次のようなものである。 丁子 百壇 龍脳 沈香 木香 安息香 蘇合香油 麝香 白膠香 檳榔子 陳皮 橘皮 縮砂 阿仙薬

Posted byブクログ