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プロが教える手作りルアー入門 の商品レビュー

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2009/10/04

この本は、セッパリミノーで有名な、流石 康一 氏の流石ルアーを中心とする、ルアーメイキング入門書である。 セッパリミノーといっても、もう知らない人もいるかもしれないけど、1970年代に、すでに完成されていたハンドメイドミノーであり、今でこそ珍しくもないが、オリンピック釣具(現・マ...

この本は、セッパリミノーで有名な、流石 康一 氏の流石ルアーを中心とする、ルアーメイキング入門書である。 セッパリミノーといっても、もう知らない人もいるかもしれないけど、1970年代に、すでに完成されていたハンドメイドミノーであり、今でこそ珍しくもないが、オリンピック釣具(現・マミヤオーピー)で、マスプロダクツで、初めてハンドメイドミノーを、プラ製で量産していた、流石 康一氏の、オリジナルのミノープラグのことである。 何を今さらという感じかもしれないが、この本が、出ていたので、つい買ってしまった。 なぜって、流石氏は、10年ちょっと前、今は、名古屋に住んでいるが、当時、仕事の関係で、東京の方に3年ほど赴任していたので、渋谷東急ハンズの、短期ルアーメイキング教室を、受講する機会があった者として、心の師匠であるからである。 まぁ、たいした数のルアーを作ってない、私にとっては、師匠というのは、おこがましいが、ルアーメイキングの蘊蓄を語る上での、源の糧であるのは、間違いない(笑) 内容に関しては、特別目新しいことはない・・・ この本は、本来、1980年代初頭に出ていても、おかしくない本である。 なぜ今出版?という疑問も残るが、日本のハンドメイドルアー史というモノがあるとしたら、過去の資料としては、外せないモノではあるといえるのではあるが・・・ 写真の載っているルアーには、初期の作品等で、今のミノーメイキングレベルとしては、見劣りするモノもあるが、80年代半ばの作品は、完璧に、完成されたリアルミノーとしての風格があるので、ここに取り上げられた作品の一部にも、そのようなモノもあるが、全体に取り上げられている作品を見て、リアルメイキング度としては、大したことないなと思ったら、大間違いである。 流石氏の業績として、ハンドメイドミノーの量産化の先陣は、再評価されるべきだと思うし、10年以上前に、鮑貼りや、オーロラシート貼りのミノーを出しているし、ディープダイビングミノーを、すでにこなしており、 なんと、ディープダイビングミノーの、リップは、板を切っただけではない、バルサのスリムなミノーに装着ということで、強度を考え、本体に差し込む部分は、円柱状になっているというような、独特のデザインのリップを、メーカー特注で、作らせたモノを、装着していたのは、今でも十分使いたくなるような、アイデアだと思う。 個人的には、今の技術で、流石ルアーを、再度、マスプロダクツで、製品化したら、いいのになぁという気もするが・・・ この本を見て、おのおのが作って欲しいなぁと思うのは、シングルフックを挟み込んだ、カキのタネという、オリジナルのタイニーミノーである。 フローティングが、基本であるが、サスペンドにしたりすれば、常って使えるミノーとしての可能性とか、軽量ルアーのキャスティングが、10年前とは、タックルがかなり進化しているので、シビアな各種魚に、絶大なる威力を発揮する力を秘めていると思うのであるが、いかがであろうか。

Posted byブクログ