斎藤家の核弾頭 の商品レビュー
国家主義カースト制に…
国家主義カースト制によって超管理社会となった2075年の東京が舞台。斎藤家はそんな政府に宣戦布告する。
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特A級の家族だけ子ど…
特A級の家族だけ子どもを産める近未来、斉藤家には今6人の子ども。夫はリストラされ政府に反旗を翻す。近未来ながらも現代を風刺したようなブラックな味わい。この作家らしく、女はやっぱり強いのだった。
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何故にこれだけ技術が進化してるのに、200階建てのマンションとか平気で作ってるのに、引っ越しも勝手に全部やってくれるのに(それは今でも金払えばできるか)、海とか臭いままなのか。 要するに環境保護とかに手間暇かけなければ、もっとすごい技術革新が起きたってことか。なるほどー。 ってま...
何故にこれだけ技術が進化してるのに、200階建てのマンションとか平気で作ってるのに、引っ越しも勝手に全部やってくれるのに(それは今でも金払えばできるか)、海とか臭いままなのか。 要するに環境保護とかに手間暇かけなければ、もっとすごい技術革新が起きたってことか。なるほどー。 ってまぁ小説だけど。 と言うわけで、SFっぽいかと思いきやなんだかドタバタと変なキャラがいっぱいで、頭が良いかと思いきやただのエロオヤジな主人公やら巨大化する赤ちゃんやら、ワイワイやってて飽きなかった。 あんま哲学してないSFは気楽で良いやね。
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再読。 近未来ディストピアもの。 偉そうな上にだんだん目的を見失っていく家長がムカつくったら。どうして近未来なのにこんなに男が偉そうなんだ。 徹頭徹尾荒唐無稽なお話で、ディストピアものとしては読み口軽めですね。
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高度管理社会となった日本の近未来。 裁判のコンピュータ化により職を失った最高裁の裁判官・斎藤総一郎は、地上げ屋の嫌がらせに抵抗しているうちに、成り行き上話が大きくなっていき、ついには国家に対して独立宣言をすることに……。 1997年に書き下ろしされた長編小説ですが、2016...
高度管理社会となった日本の近未来。 裁判のコンピュータ化により職を失った最高裁の裁判官・斎藤総一郎は、地上げ屋の嫌がらせに抵抗しているうちに、成り行き上話が大きくなっていき、ついには国家に対して独立宣言をすることに……。 1997年に書き下ろしされた長編小説ですが、2016年現在の日本にも通じるキーワードをそこかしこに見つけることができます。 豊洲市場移転問題、沖縄高江問題、国民総背番号制、原発問題、核による軍拡競争、優生学、その他ジカ熱やはしか問題など……。 その他何が読み取れるのか、挑戦してみるといいでしょう。 例えばこの小説では、有毒ガスで汚染された成田の飛行場跡や放射能で汚染された原発跡地に盛り土をして、国家にとって不要となった国民を実験動物として住まわせるのです。 豊洲市場移転問題や原発事故地域への強制帰還を思わせます。 大友克洋『AKIRA』が東京オリンピックを予言していた、と話題になりましたが、本作品も、未来を予見していると思います。 2011年の大地震の記述もありますから。 『AKIRA』の予言は「2020年東京オリンピック」だけではなかった! http://tocana.jp/2014/02/post_3594.html 本作品はあらすじだけを読むと、コメディタッチで楽しめる物語かと思ってしまうのですが、なかなか重苦しい物語で、気分爽快とはいきません。 そもそも高度に進んだ管理社会で国家に抵抗するのは、大変なことです。 公民館に集まった近所の仲間も烏合の衆です。 一致団結して大いに戦おう!なんてハリウッド映画のような展開にはなりません。 私のイメージとしては、『1984』や太平洋戦争の日本軍の戦記などと同じ、重苦しい読書でした。 そもそも先頭に立って戦う指揮官・斎藤総一郎に共感できません。 私が総一郎の妻・美和子さんなら、早急に見限って実家に帰るか、有賀さんに頼み込んで連れて行ってもらうと思います。 本作品には単行本版、朝日文庫版、新潮文庫版があります。 朝日文庫版の解説は斎藤美奈子さんです。 なお、ネタバレブログでは、本作品に描かれた男系・女系問題について論じています。 そういえば本作品では天皇制についての記述はありません。 (皇居も皇族も存在し、元号が使われているのだから天皇制が存続していることは確実です) なお、物語は2075年(成慶58年)の出来事となっています。 計算すると、成慶元年は、2017年ということになります。ムムム……。 OLDIES 三丁目のブログ ■[日々の冒険]斎藤家の核弾頭 篠田節子 http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20160928/p1 少年少女・ネタバレsalono(ネタバレ注意!) 斎藤家の核弾頭 篠田節子 ネタバレ感想会 https://sfklubo.blog.jp/archives/12884353.html
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表紙のイメージと中身が一致してない。 巨大赤ちゃんはギリギリ許せるけど、 巨大女はもぅ許せません。 なんか、ハッピーエンドっぽく終わってる。
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舞台は2075年「国家主義カースト制」という極端な差別主義体制を敷いた、日本の東京。 この制度は特Aから、Nまでの階層に全員が明確に差別され、それそれの役割が明確に決まっている。 例えば優秀な人材を増やすという意味で、特A家族は子供をたくさん生まなければならならず、逆に階層が...
舞台は2075年「国家主義カースト制」という極端な差別主義体制を敷いた、日本の東京。 この制度は特Aから、Nまでの階層に全員が明確に差別され、それそれの役割が明確に決まっている。 例えば優秀な人材を増やすという意味で、特A家族は子供をたくさん生まなければならならず、逆に階層が下の人はその子孫を残す必要は無いと、人数等制限される。 主人公家族は当初特Aの階級にいたが、いつの間にか変わってしまい、政府からは「余剰市民」として扱われてしまう。 核弾頭というから、斉藤さんちの一人が何か爆発しそうな事実を抱えて物語が進んでいくのかと思ったら、一面そういうふうにも取れることがあるにはあるが、本当に核弾頭だった。 著者は確か前職が地方公務員だったと記憶しているが、そんな関係でか戸籍とか住民票などの事務処理に詳しい感じがした。
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表紙の軽いイラストに反して内容はとてつもなく重いけど それを感じさせない文章で話はするする進む国民のランク付け女性の生き方遺伝子操作エネルギー問題 などなど現在のあり方を皮肉っている未来物語面白い けど 怖い
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コンピューターに仕事をとられたエリートの裁判官が主人公の未来の東京を描く作品。荒唐無稽な話のようで、実は国家や役人、家庭の役割、出産と子育てなど、様々な要素が入っていて、訴えかけるものがある。 核兵器で国家に立ち向かうという一家というのも、ちょっと笑える。すっ飛んでいるところが...
コンピューターに仕事をとられたエリートの裁判官が主人公の未来の東京を描く作品。荒唐無稽な話のようで、実は国家や役人、家庭の役割、出産と子育てなど、様々な要素が入っていて、訴えかけるものがある。 核兵器で国家に立ち向かうという一家というのも、ちょっと笑える。すっ飛んでいるところが面白いのだ。
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北杜夫の「父っちゃんは大変人」に似た面持ちを感じたが、 あまりにも、普通な家庭であるところに痛快さを感じた。 しかし、そんなん、お話の上でやん・・・と笑えない昨今も恐いものがある。
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