つむじ先生の処方箋 の商品レビュー
かつて母が定期購読していた雑誌に連載していたエッセイ。まず、つむじ先生という呼称がいい。つむじ曲がりというとすかさず坪内祐三の『慶応三年生まれ七人の旋毛曲り』を思い出すが、つむじ先生の曲がりっぷりも相当なもの。皮肉が効いているけど人情味のあるエッセイに高校生当時「こういう洒脱な大...
かつて母が定期購読していた雑誌に連載していたエッセイ。まず、つむじ先生という呼称がいい。つむじ曲がりというとすかさず坪内祐三の『慶応三年生まれ七人の旋毛曲り』を思い出すが、つむじ先生の曲がりっぷりも相当なもの。皮肉が効いているけど人情味のあるエッセイに高校生当時「こういう洒脱な大人になりたいものだ」と思ったものだ。 そして東條英機の「ゴミ箱チェック」の話は本書から知った話だったらしい。たまたまだがここ数日読んでいる本がつむじ先生と同世代の人を扱ったものが多く、戦争について考える機会となっている。
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つむじ曲がりという意味でつけられた、つむじ先生というだけあって、視点の付け所の違うエッセイになっている。やたら、カタカナ好きの日本人が取り入れたコンセンサスという語の使われ方や、人が何かとよく口にする「頑張って!」の言葉が、いかに弊害を及ぼしているかなどが興味深かった。
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