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夜明けの雷鳴 の商品レビュー

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2021/05/26

一橋家の奥詰医師・高松凌雲の幕末、明治の激動の時代に「義と博愛の精神」を貫いた壮烈な生涯を描いた、吉村昭氏による感動のノンフィクション大作です。パリ万国博覧会(1867)への随行と貧民病院「神の館」での西洋医術の習得を経ての帰国、大政奉還後の箱館戦争(1869)で敵味方隔てなく治...

一橋家の奥詰医師・高松凌雲の幕末、明治の激動の時代に「義と博愛の精神」を貫いた壮烈な生涯を描いた、吉村昭氏による感動のノンフィクション大作です。パリ万国博覧会(1867)への随行と貧民病院「神の館」での西洋医術の習得を経ての帰国、大政奉還後の箱館戦争(1869)で敵味方隔てなく治療に専念、貧民の無償診療と救護団体「同愛社」設立(1879)をとおして、徳川慶喜・昭武、渋沢栄一、榎本武揚などの歴史上の人物と交流を深くし、人道の精神を尊んだ医師・高松凌雲の誉れ高い生涯に敬服の念を抱かずにはいられません。

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2018/12/21

箱館戦争において、箱館病院を開設した医師、高松凌雲。 医者でも志を同じにした者ならとことんまで戦う。 患者を官軍の手から守るために。 官軍も賊軍も関係ない。 ただ、傷つき病に倒れた者を救うために。 そして、箱館戦争後は、博愛社という貧困者のための無料医師団を設立。 正に医師の鑑。

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2013/08/25

幕末から維新直後、箱館戦争に身を投じ、慶喜に恩義を持つものとして幕府に殉じ、幕軍の銃後の看護にあたる博愛と義の医師。箱館の病院に押しかけてくる官軍と身を張って傷病者を守る息詰る交渉。その中で幕府軍の兄の重傷と身贔屓をせず、患者の一人として、平等に扱い死に至らせる苦悩、兄の親族への...

幕末から維新直後、箱館戦争に身を投じ、慶喜に恩義を持つものとして幕府に殉じ、幕軍の銃後の看護にあたる博愛と義の医師。箱館の病院に押しかけてくる官軍と身を張って傷病者を守る息詰る交渉。その中で幕府軍の兄の重傷と身贔屓をせず、患者の一人として、平等に扱い死に至らせる苦悩、兄の親族への責任。そして約40年後、明治45年に生涯を終える時の、甥たち、出会った官軍側の人たちのその後。それにしても官軍の強さは長いものに巻かれろ式の日本人の特性を現わしたもので、幕府側に立つことの勇気は大変なものだったようですね。

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2009/10/04

箱館戦争時、箱館病院の院長を務めていた元幕府奥医師高松凌雲が主人公の小説。元ネタはほぼ資料『高松凌雲翁経歴事談』から取っているように思われ、わかりやすく表現が変えられてはいるものの、小説と言うよりはほぼ資料に近いです。

Posted byブクログ