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深川恋物語 の商品レビュー

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3件のお客様レビュー

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2022/10/07
  • ネタバレ

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 藤沢周平の「橋ものがたり」を彷彿とさせる作品でした。「深川恋物語」、1999.9発行。珠玉の6話。下駄屋おけい、がたくり橋は渡らない、凧凧揚がれ、さびしい水音、仙台堀、狐拳。下駄職人、花火職人、錺職人、凧師、絵師など職人の話は味わい深いです。特に感動したのは、凧凧揚がれ と 狐拳。前者は最高と読み進めながら、おしまいは哀しさとやるせなさが。後者は人間模様のからくりに翻弄されながらもハッピーエンドでなにより(^-^) さびしい水音 と 仙台堀 は、切なすぎます。

Posted byブクログ

2014/10/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

図書館本、小説すばるで1998~1999年に発表された6篇の市井物短編。下駄屋おけい/倉持の太物屋伊豆屋の長女おけいは、斜向かいにある下駄清の彦七の作った下駄が気に入っていた、幼馴染の巳之吉に密かに恋心…。がたくり橋は渡らない/匕首を懐に花火職人の信次は、裏切られた恋人のおてるの住む長屋に向かったが…。凧、凧、揚がれ/凧師末松の周りには、近所の子供達が集まり凧作りを教えてもらっていた、次男の正次が奉公する越後屋の病弱な娘おゆいが来るようになってから…。他、さびしい水音/仙台堀/狐拳。庶民の切なく辛い恋物語が描かれる。 図書館閉架から、第21回吉川英治文学新人賞受賞作。「凧、凧、揚がれ」が、悲しい話になるけど好み。

Posted byブクログ

2011/08/27

江戸の暮らしが丁寧に描かれていて、物語の中にスッと入っていけました。普通に暮らす普通の人々。でも皆懸命に生きていく様子が、端正な文章でしっかりと伝わってきました。 日々の営みの中で、哀しみ、喜びなどいつの時代も変わらないのですね。江戸時代でも現代でも、それは同じように人生の中に...

江戸の暮らしが丁寧に描かれていて、物語の中にスッと入っていけました。普通に暮らす普通の人々。でも皆懸命に生きていく様子が、端正な文章でしっかりと伝わってきました。 日々の営みの中で、哀しみ、喜びなどいつの時代も変わらないのですね。江戸時代でも現代でも、それは同じように人生の中にあり、それが生きるということでもあるのかな。

Posted byブクログ