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旧約聖書における文化と人間 の商品レビュー

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2022/12/12

旧約聖書が宗教書(聖典)であると同時に歴史書であり、文学書でもあることを改めて深く認識する論文集だった。旧約聖書が何か、から始まり旧約における教育、自然観、旧約聖書がイスラエル以外の諸民族をどう理解していたのか、実はイスラエルだけの神ではないことの主張も散りばめられているなど興味...

旧約聖書が宗教書(聖典)であると同時に歴史書であり、文学書でもあることを改めて深く認識する論文集だった。旧約聖書が何か、から始まり旧約における教育、自然観、旧約聖書がイスラエル以外の諸民族をどう理解していたのか、実はイスラエルだけの神ではないことの主張も散りばめられているなど興味深い論の数々。かなり奥深い内容を聖書を深く読みながらそこに隠された象徴的な意味合いを解釈していく!ノア、アブラハム、モーセ、エリア、イザヤ、エレミヤ、エゼキエル、そして小預言者たち、ヨブを縦横無尽に時代を超えて文脈をたどるかのような論理が素晴らしい。もう一度、ゆっくりと思索しつつ、読んでみたいと思った。特に最後の「文学としてのヨブ記」の中でヨブが神をどう呼んでいるかまでの解説には目が開かれる思い。ヤハウェと呼ぶのは、終盤になってから!新しい神との出会い、発見があったということ。

Posted byブクログ