官を生きる の商品レビュー
オーラルヒストリー・シリーズ(1999年刊) ・はじめに ・第一章 内務省入省の頃 ・第二章 戦時地方行政に携わって ・第三章 終戦と内務省解体 ・第四章 戦後初の地方制度・選挙制度の改革をめぐって ・第五章 内務省から自治庁へ ・第六章 講和前後の地方制度・公務員制度の改正 ...
オーラルヒストリー・シリーズ(1999年刊) ・はじめに ・第一章 内務省入省の頃 ・第二章 戦時地方行政に携わって ・第三章 終戦と内務省解体 ・第四章 戦後初の地方制度・選挙制度の改革をめぐって ・第五章 内務省から自治庁へ ・第六章 講和前後の地方制度・公務員制度の改正 ・第七章 自治庁次長・次官時代 ・第八章 行政と政治のあいだでー内閣官房副長官時代 ・第九章 東京オリンピック開催にむけてー東京都副知事時代 ・第十章 オリンピックと東京 ・第十一章 万国博覧会事務総長として ・第十二章 首都高速道路公団理事長時代 ・第十三章 東京都知事に就任して ・第十四章 東京の行財政改革とマイタウン東京構想 ・第十五章 シティホール建設をめぐって ・第十六章 大島噴火と危機管理 ・第十七章 臨海副都心建設の意義とは ・インタビューを終えて ・年表 ・人名索引 本書は、元内務官僚、様々な公職を歴任し、4期にわたって都知事を務めた、鈴木俊一の回顧録である。昭和8年(斉藤実内閣の頃)に入省したというから古い。回顧録によると、その前の政党内閣の頃は、政権交代になると地方長官の顔ぶれが、ガラッと変わって、全部休職になったという。戦時体制下での東京都誕生の話も面白い。 終戦とともに、GHQによる統治がはじまり、内務省は解体されることとなる。著者は、選挙法や地方制度の改正に取り組むこととなるが、占領下のGHQとのやりとりや米国視察の話など興味深い。地方公務員法の制定は、国家公務員法より進歩的なものだったという。 後半は、東京都政に関する回想がメイン。副知事時代、大阪万博事務総長、首都高速道路公団理事長を経ての知事選出馬。美濃部都政の後始末、財政再建、都庁移転、4選問題、都市博などについて語っているが、議会とのやり取りが興味深い。 回顧が行きつ戻りつしながら進むので読みにくい。編集すれば読みやすくなるが、生の記録としての価値が低下するので、難しいところである。
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