心の国境をこえて の商品レビュー

ガリラ・ロンフェデルアミット(著者),母袋夏生(訳者)

2011/04/10

どんなに知識を得たとしても、目の前の人が生きてきた時間のほんの一秒でも理解することはできない。
だから、ほんの一瞬でも心が通じ合った時、それがたまらなく嬉しいのだ。

元パレスチナ国民は、パレスチナ人ではなくアラブ人と呼ばれている。

個人が消えて「あなたたち」「わたしたち」で互いを排除する時代にいあわせたら、個人にできることはほとんど無い。恐怖の中で、この状況が早く過ぎ去るように、少しでも人間らしくいられるようにと祈っているしかない。

小さな事の繰り返しが困難な状況を作りあげた。そうして生まれた問題は大きすぎて、とても太刀打ちできない。
やりすごすしかないのか。
待つことしかできないのか。
ただ人間であろうとすることが危険を招く状況に置かれたら、私は一体何をするだろう。