歓喜の島 の商品レビュー
1958年のアメリカ…
1958年のアメリカを舞台とした話。薫り高い極上のサスペンスです!
文庫OFF
誰が味方なのかわから…
誰が味方なのかわからない状況がハラハラさせます。ウォルターの実直さと警護している上院議員のあさはかさにモヤモヤさせられます。
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「犬の力」や「ザ・カルテル」などゴリゴリの社会派を書いているウィンズロウにしては珍しく、ジャズを題材にした洒落ストーリー。これはこれで気持ちがいいけど。
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こんなにジャズが似合うサスペンスは、 映画「死刑台へのエレベーター」以来か。 もちろん、マルのほうです。 本物の(元)スパイが主人公なのにニール・ケアリーのシリーズのような、 斜に構えた世の中を見ていない主人公が心地よい。 それの、1950年代のアメリカという時代のせい? で...
こんなにジャズが似合うサスペンスは、 映画「死刑台へのエレベーター」以来か。 もちろん、マルのほうです。 本物の(元)スパイが主人公なのにニール・ケアリーのシリーズのような、 斜に構えた世の中を見ていない主人公が心地よい。 それの、1950年代のアメリカという時代のせい? でも、ニールの方がなんとなく好きな私は少し疲れてる?(苦笑)
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後半のスリリングな展開にドキドキしながら一気読み。「手に汗握る」って、こういうことを言うのよねえ。むふふ。
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時は1958年の冬。始まりはラブストーリー。スパイ稼業に嫌気が差したウォルターはCIAを退職、恋人のジャズシンガー、アンとともに真冬のマンハッタンに帰る。でも、男は毎夜悪夢にうなされる。自分が放り出してきた過去が、彼の夢をさいなむのだ。 中盤はエスピオナージ。ウォルターはJFK...
時は1958年の冬。始まりはラブストーリー。スパイ稼業に嫌気が差したウォルターはCIAを退職、恋人のジャズシンガー、アンとともに真冬のマンハッタンに帰る。でも、男は毎夜悪夢にうなされる。自分が放り出してきた過去が、彼の夢をさいなむのだ。 中盤はエスピオナージ。ウォルターはJFKを想起させる若手政治家のスキャンダルに巻き込まれ、その中である女が死ぬ。それによって物語は大きく動き始め、彼は置いてきたはずの過去に対峙することとなる。秘密が明かされ、傷付いた彼は決断を迫られる。 終局はウィンズロウの真骨頂。397頁から始まる緊張感は、焦りや迷走すら名人の筆にかかれば快楽なのだということを教えてくれる。逃げるのは一人の元スパイ。協力者は気のいいドアマン、古馴染みのやくざ、そしてアル中の小説家。追うのはフーバー率いるFBI、殺人事件を追う警察、スキャンダルを恐れる政治家、そしてもう一つ謎の組織。危険な駆引によって彼が守ろうとしているのは何なのか?クリスマスから大晦日までの光り輝くニューヨークの描写が美しい。 ★一個減の理由は、中盤の長く続くアメフトの描写に退屈してしまったため。「小説への愛が薄いんじゃなくて、アメフトへの無知のほうが濃い」。
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雰囲気が良く出ており、読後感が非常に良い作品。 何度でも読みたい、そんな気にさせてくれる一冊です。 エンターテイメントとしては「カリフォルニアの炎」ですが、小説としての出来はこちらに軍配を上げたいと思います。 オススメです。
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