経営を可視化するナレッジマネジメント の商品レビュー
ナレッジマネジメントとはアメリカで多くの従業員をレイオフしてから知識も流出してしまったことを機に、「いかにして知識の流出を防ぐか?」というところから端を発している。その後、自社内の知識ワーカーのための施策や顧客とのスムーズな関わり合いを持つためにも発展してきている。 またナレッ...
ナレッジマネジメントとはアメリカで多くの従業員をレイオフしてから知識も流出してしまったことを機に、「いかにして知識の流出を防ぐか?」というところから端を発している。その後、自社内の知識ワーカーのための施策や顧客とのスムーズな関わり合いを持つためにも発展してきている。 またナレッジマネジメント用のツールもいくつか出ているらしい。が、実は勉強不足でまだ触ったこと、見たことがないのです。私もはやりのナレッジマネジメントとは何で、自分の会社にも入れられないものか?とのワクワクから本書を手にした。 本書は前半でナレッジマネジメントの基礎を、後半で野村総合研究所(NRI)がコンサルティングに関わった導入の実例と有効性・課題を紹介してくれている。初心者にもわかりやすく書いてあり、入門書としては最適ではないかと思う。 ところでナレッジマネジメントというと既存の、あるいは現在の知識に該当するものを電子化して、必要に応じて検索等できれば、ほぼ満足になるような錯覚(自分だけがそう思うのかも知れませんが)に陥るが、実は間違いなのである。『ナレッジ創造のために可視化すべき範囲としては、実際の営業活動でどう用いられたかや、このデータを活用した人のコメント、あるいは、顧客の側に予定外のニーズがおきた場合にはじめてわかるアプリケーションの情報、営業に同行する技術者に知らせるべき情報』といった直接の情報よりも、そのまわりを囲む情報がキーとなり、『生きたデータベース』が生成される。 まずはビジネスの流行についていかなければと思う人、おすすめです。
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1999年9月初版。KM関連の動向(当時)が網羅的にまとめられている。特におもしろく思ったのは、コンピュータの中の情報を「固い情報」と呼び、人の頭の中の情報を「柔らかい情報」と呼んでいるところ。この視点を軸に、当時の動向や調査結果がまとめられている。
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