ダリの繭 の商品レビュー
感想 ダリに憧れる男を巡る殺人事件。実際のダリと同様に、真実の自分を隠している男。奇行で自らを偽っているが、死に際してその秘密が明らかになる。
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コクーニング現象、回帰、逃避場所、自我を防衛する人々。様々な人間が入り乱れているのが印象的だった。 人は孤独、その孤独が愛おしい。 でもこの話は悲しかった。ミステリで久々にしんみりとしてしまった。
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ダリに心酔する宝石商の男の謎の死。彼の顔から消えていたダリ髭の理由は。 久しぶりに読んだ有栖川有栖作品。ドラマでもこの回は見逃していたから予備知識なしに読むことができた。火村とアリスの掛け合いが面白いのはシリーズ共通の安心感。犯人もトリックもわからなかったけど気にしない。凶器を入...
ダリに心酔する宝石商の男の謎の死。彼の顔から消えていたダリ髭の理由は。 久しぶりに読んだ有栖川有栖作品。ドラマでもこの回は見逃していたから予備知識なしに読むことができた。火村とアリスの掛け合いが面白いのはシリーズ共通の安心感。犯人もトリックもわからなかったけど気にしない。凶器を入手した人物だけは検討がついてちょっと満足。
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ダリの熱狂的な支持者である、宝石会社の社長が殺されて…。という設定のためか、ダリやシュールレアリズム系の作品に対する蘊蓄や、映画「アルタードステーツ」などで80年代に一時期脚光を浴びた”フロートカプセル”(当時はタンキングと言ってたような気がする)がメインのガジェットとなる。 犯行そのものの意外性よりも、何故ひげがそられていたのか、何故遺体がタンクにはいっていたのか?等の細部が小さな謎として散りばめられ、それがしっかり回収されるラストは鮮やか。文章はいつもながらに滑らかで読み易いし、キャラも過不足なく描かれている。 ・・・が、この作者の作品としては謎、というよりも話が小粒だし、無駄な描写が多く退屈な部分が多々ある。 冗長な映画を見たような気分。もっと刈り込んで良かったのでは・
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彼と私は時々このように、口に出して『自分が他者を理解していること』を確認し合う。とても共感などできない主義、思想、趣味でも、理解は可能でありたい、という共通の認識からくる二人ひと組の口癖だ。遠い他者と自分たちの間だけでなく、彼と私の間にも当然ながら共感しがたい主義、思想の食い違い...
彼と私は時々このように、口に出して『自分が他者を理解していること』を確認し合う。とても共感などできない主義、思想、趣味でも、理解は可能でありたい、という共通の認識からくる二人ひと組の口癖だ。遠い他者と自分たちの間だけでなく、彼と私の間にも当然ながら共感しがたい主義、思想の食い違いは多々あった。死刑に対する賛否などもその一例だ。しかし、お互いに相手の考えることを『それも考えとして成立する』と理解することは放棄するまい、と考えていた。 (P.304)
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ドラマ化したことを機に初・有栖川有栖。緻密な文章の構成で最後まで犯人の目星がつかず、ミステリー好きにとって中々良い作品だと思う。また、魅力的なキャラクター達(特に例の2人)がこの物語の面白さを際立たせており、シリーズ化しているようなので、これからもどんどん読んでいきたい。(あと個...
ドラマ化したことを機に初・有栖川有栖。緻密な文章の構成で最後まで犯人の目星がつかず、ミステリー好きにとって中々良い作品だと思う。また、魅力的なキャラクター達(特に例の2人)がこの物語の面白さを際立たせており、シリーズ化しているようなので、これからもどんどん読んでいきたい。(あと個人的にオチが好き)
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火村+有栖川コンビもの。 東野さんちの加賀恭一郎もの読んでて、 こっちのシリーズを読みたくなった。 かなり初期のものですが未読だったので。 若いです ^^;; 本格ものにシリーズものが多いのって、 謎解き部分が技巧的になりがちなので、 さて、わかった真相を探偵役がどう料理するか・・・って ところで「小説」させる必要があるからなのかもね・・・などと。
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名前はよく聞く有栖川有栖。古風なミステリーという印象だったけど、ずばり。所々、小説の深みに入っていくように本筋とは関係のない思考がなされるが、それは本作品において全く必要のない要素だ。単純に筆者が書きたいから書いただけの錯誤。純文学なら書きたいことを書けばよろしい。しかし、ミステ...
名前はよく聞く有栖川有栖。古風なミステリーという印象だったけど、ずばり。所々、小説の深みに入っていくように本筋とは関係のない思考がなされるが、それは本作品において全く必要のない要素だ。単純に筆者が書きたいから書いただけの錯誤。純文学なら書きたいことを書けばよろしい。しかし、ミステリーに、それも古典的ミステリーに敬重するスタイルを貫くなら、まずもって作品の純度を上げることに専念するべし。BECKのアヴァロンに出ていた年寄りのバンドみたいな感じさ。二足の草鞋を履いたような作品だった。
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面白かったー♪ こんなにぐっちゃぐちゃな事件現場も珍しいのではないかと思う混乱ぶり。 訳が分からなくて楽しいというよく分からない状況だった。(私だけかな?) それでも最後にはなるほどそういうことだったのかと納得出来たし満足。 さすが火村先生。 火村先生とアリスさんのやりとりも面...
面白かったー♪ こんなにぐっちゃぐちゃな事件現場も珍しいのではないかと思う混乱ぶり。 訳が分からなくて楽しいというよく分からない状況だった。(私だけかな?) それでも最後にはなるほどそういうことだったのかと納得出来たし満足。 さすが火村先生。 火村先生とアリスさんのやりとりも面白くて、読みながら何度も声を出して笑ってしまった。 危ない危ない…。 この小説の中で重要な要素になっているダリについては、絵を見たことがある程度で全く知識がなく、引用されるエピソードにいちいちドン引きしてしまった。 情熱的な天才? ガラとのエピソードから思い込みが激しそうな人柄を想像してしまったけれど実際はどうだったんだろう? 少し興味がある。 それにしてもコントロール出来ない恋心(執着心)は怖い。 幸せで美しいだけではないということなんですよね。
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概ね予想通りの真相だった。推理してではなく勘が当たっただけのことだが。登場人物がなかなか面白い人揃いで途中までは全く犯人がわからなかったが、話が進んでも好感度が上がらない人に目をつけてみた。 推理小説というよりは、「謎」の要素がある一般小説といった印象。 死体が着ていた服が、果たして本当にきれいなのかという疑問は残った。
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