柳絮 の商品レビュー
古代中国の実在の女性…
古代中国の実在の女性を主人公にした歴史小説です。
文庫OFF
時代は中国の東晋。東…
時代は中国の東晋。東晋の名門の一つ謝家に生まれた娘が、もう一つの名門王家に嫁ぎます。夫は、書聖王羲之の息子。弟はひ水の戦いで十倍の軍勢を打ち破り、東晋を救った英雄謝玄(有名な謝霊運の祖父にあたります)。この作品は、彼女を通して当時の世情が語られていきます。「上品に寒門なく、下品に...
時代は中国の東晋。東晋の名門の一つ謝家に生まれた娘が、もう一つの名門王家に嫁ぎます。夫は、書聖王羲之の息子。弟はひ水の戦いで十倍の軍勢を打ち破り、東晋を救った英雄謝玄(有名な謝霊運の祖父にあたります)。この作品は、彼女を通して当時の世情が語られていきます。「上品に寒門なく、下品に勢族なし」の実情や、当時流行していた清談などの文化が垣間見られ、中々興味深いです。
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東晋というほとんど書かれない時代をある女性の目を通して描く。しかも半分は南京(建康)が舞台。素晴らしい。ただ南京なのか会稽なのかはっきり分からない部分もある。 そして残念ながら間違いが多い。 -春秋時代の呉の都は呉都、蘇州 -京口は現代の鎮江 -会稽は現代の紹興、南京の下流ではな...
東晋というほとんど書かれない時代をある女性の目を通して描く。しかも半分は南京(建康)が舞台。素晴らしい。ただ南京なのか会稽なのかはっきり分からない部分もある。 そして残念ながら間違いが多い。 -春秋時代の呉の都は呉都、蘇州 -京口は現代の鎮江 -会稽は現代の紹興、南京の下流ではない こんな間違いが文庫本にも残っているのは編集者も分かっていないのか。後書きの陳舜臣はいくらなんでも分かっているはずだが。
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国の盛衰と名家の盛衰を、「柳絮の才」と呼ばれた謝道ウン(漢字出ません)という女性の視点から描かれた話。謝道ウンは東晋の謝安の姪、謝玄の姉で、また書家として有名な王羲之の義理の娘です。謝道ウンの一人称で昔を振り返りながら語られているのですけど、有名な肥水の戦いが現実問題として目の前...
国の盛衰と名家の盛衰を、「柳絮の才」と呼ばれた謝道ウン(漢字出ません)という女性の視点から描かれた話。謝道ウンは東晋の謝安の姪、謝玄の姉で、また書家として有名な王羲之の義理の娘です。謝道ウンの一人称で昔を振り返りながら語られているのですけど、有名な肥水の戦いが現実問題として目の前にあるような気がして、こうやって歴史は綴られていくんだなと思わされました。それから、中国人の名前は覚えるのに一苦労なのですが、何度も繰り返してあって分かりやすかったです。 2003/03/27
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